はがきのおくりもの

 思い出したくなったら、ここに帰っておいで!!!
 元気を補給したら、顔を上げて、歩いて行くんだよ!

笑顔

2008年06月11日 | 柿の木高校物語 2001

 文化祭や体育祭の季節。弾けるような笑顔がそこここに見られる。生徒の笑顔に会うと苦労も吹き飛ぶ。
 笑顔は人を幸福にする。しかし、笑顔を本気で大切にする豊かさが今はない。
 絶えず、怒りや苛立ち、不信、不満が顔を出す。心に棲む悪魔と天使を調和させるすべを見失っている。素直な心、我慢、和顔愛語、微笑。忘れていたすべを思い出してみたい。
 「日本人の微笑」でラフカディオ・ハーンは語る。相手にとって一番気持ちのよい顔は笑顔。だから、周囲の人に対しては気持ちのいい微笑みを向けるのがしきたり。世間に対しても元気そうな態度を見せるのが生活の規範。苦しいときも凛とした笑顔を崩さないことが社会的な義務。深刻だったり不幸そうに見えたりすることは無礼なこと。ハーンが見た百年前の日本。
 なぜ失ったかと問うより、どうしたら取り戻せるかと問いたい。
 看護婦の人気ランキングでは、技能の高さや知識の豊富さ、経験年数、美人かどうかのいずれにも関係なく、よく笑う看護婦がトップを占めたという。現代人も笑顔を求めている。与えることを忘れているだけ。
 暑い夏が過ぎ、生徒たちが学校に溢れている。喧噪と多忙に振り回されることなく、笑顔を生む土壌を育てていきたい。まずは、あいさつ、掃除、祈りから。
 朝夕、黙って教室を掃除する先生方がいる。笑顔は素直な心から生まれ、素直な心は見返りを期待しない行為の傍らで育つ。不公平を主張する嫉妬心を超えて黙々と行動したい。見えない土壌や空気に包まれて、笑顔も生徒も成長する。腐葉土たらんとしている先生方は本当に有り難い。
 「日本人のように、幸せに生きていくための秘訣を十分に心得ている人々は、他の文明国にはいない。人生の喜びは、周囲の人たちの幸福にかかっており、そうであるからこそ、無私と忍耐を、われわれの内に培う必要があるということを、日本人ほど広く一般に理解している国民は、他にあるまい」昔日の日本人が身につけていた心根と叡智をぜひ取り戻したい。<2001.9.15>



 この頃、ハーンを読んでいたのですね。看護婦の人気ランキングは、確か「読むクスリ」にあった話のような気がします。
 そういえば、先日、奥井が喜んでいたことがありました。メールでこんなことを言われたとか。

 先生の笑顔は、みんなを笑顔にします!

 きれいな女性の方からだとか…。いいですねぇ~。先週の終わりにも、ある会で、82歳の方から、これは男性だったそうですが、「あなたの顔はいい顔です。好きですよ。」って突然言われて面食らったけれど、うれしかったと言っていました。

 笑顔というものが人に与える影響は大きいのですね。

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