父のゲリラ来店

ランチ食べてたせいで早くにお店について、準備をしたものの。
買い忘れた物を買いにカルディへ。
そして、買い物を済ませて店を出ると…

埼玉にいるはずの父が、目の前を歩いていた。

“パパ？”
よくよく確かめて声をかけたのだけど、やはり父だった。
なんか時間が出来て来てみたらしい。

電話しろよ…
すれ違っていたらどうすんだよ。

この方、携帯持ってるだけなんだよね。

で、店に連れ帰る。

ビールも発泡酒もなーも分からない、焼酎お湯割りの薩摩隼人だけど、うちでは軽くビールを飲んで帰るのだ。

一緒に食べようと買ってきたチキンを２つ出してきたのだが、私はガッツリ食べて来たばかりで“後で食べる”と仕舞う。

残ったチキンの食べっぷりからみて、お腹空いていたようね…

私は親には何一つ話さないので心配して来てくれたんだろう。

ゴメンナサイ…

一生懸命頑張ってはいるんだけど、何やってもダメで。

しかも、身体が弱い。

高齢の両親でさえ一度も入院先したことないのに、私は記憶にあるだけで3度。
大きな手術は２度。

子供の頃も病気ばかりしていたそうだ。

大学では美術なんてつぶしのきかないこと専攻させてもらって、しかも、親の反対押しきって教職も取らず。

好きなことばかりやって、好きな人と突然結婚して、仕事辞めて、マンション買って、離婚して、マンション売って。

借金何とか返して、親に言えない仕事もして、お金稼いで、店もって。

ようやくと思いきや入院して。

会う度に“食事はしているのか？お金はあるのか？”聞かれているバカ娘。

私なんかいなければ良かったよね。

言えないけどいつもそう思うよ。

だけど、死んだら悲しむんだろうな。

だから苦しくても頑張ってきたよ。

楽な選択出来ずにいるよ。


お客さん帰って店を出て、しばらく歩いて気づいた。

チキン忘れた…

で、店に帰ってチキン食べてる。


こんなド深夜、全然食べたくないけど、これは食べなきゃって思った。

泣けてきた…

いつまでも元気でいてください。