「大きさ&うまさ規格外!油揚げ〜福井・越前町〜」 2020年9月21日
油揚げの購入額が57年連続で全国1位の福井県。外はカリカリ、中はふわふわな食感。かむとジューシーな大豆のうま味が口の中に広がる。福井の油揚げの魅力を紹介する。
越前町織田地区で江戸時代から続く豆腐店がつくる油揚げは、厚さ6センチという分厚さ。重さも300グラムを超え、ずっしり。県内でも有数の大きさを誇る。原材料や製法にこだわり、時間と手間をかけて油揚げを作り続けている。そのうまいッ!の秘密に大接近。また、家庭でも簡単にできる油揚げを使った福井の伝統食やアレンジ料理を紹介。福井のソウル・フードとも言える油揚げの世界を伝える。
*https://www.nhk.jp/p/umai/ts/P7R4N8K39M/episode/te/PMM7YRGY44/ より
詳細不明につき、勝手に調べてみました。
「越前町の油揚げ」
150年以上の歴史がある美味しいおたとうふ 掲載日:2022年2月17日
「おたとうふ」の名前で親しまれている(有)ウスヤ食品さんを訪ねてきました。
今回お話をお聞きしたのは、社長の臼屋祐樹夫さんです。
豆腐屋さんの朝はとても早く、臼屋さんが工場に入られるのは、毎日午前3時半~4時頃、まだ夜が明ける前の早朝だそうです。
従業員さんたちも、朝早くから来られて作業を始められます。
私が訪ねた頃は、豆腐作りも佳境に入っていて、皆さんめまぐるしく働かれていました。
広い工場の中、従業員さんたちは、手を休めることなく様々な作業をされています。
大きな型に豆乳を流したり、固まった豆腐を包丁で切ったり、水槽の中に入った豆腐をパックに入れたりと、自由に写真を撮って、何でも質問してくださいと言われたものの、声を掛けるのが躊躇われるほどでした。
豆腐が出来るまでを説明します。
材料の大豆は、前日から水に浸けておきます。
大豆は、エンレイや里のほほえみといった品種で、全て国産、主に福井県産の大豆を使用しています。
商品によって大豆は使い分けされるそうです。
十分に浸水した大豆を細かく砕くと生呉(なまご)になります。
生呉を加熱して出来る煮呉(にご)を絞って、おからと豆乳に分けます。
豆腐を作るとき、使った大豆と同じ重さの大量のおからが出来るのですが、ウスヤさんでは、おからは商品として出荷すると共に、飼料や肥料などにも利用されます。
豆乳は、豆腐や揚げの種類によって濃度を調整して、凝固させるためのにがりを入れ、それぞれの型に流し入れ、重しをかけて水分を抜いていきます。
適度に水分が抜けた豆腐を、型から抜き、大きな包丁などで切り分けます。
柔らかい絹とうふや木綿とうふは、崩れないようにそっと切ります。
絹や木綿は、水の中に放たれ、ひとつずつパックの中に詰め、機械でフイルムをかけていきます。
今の時期、水は冷たく、手が真っ赤になるそうです。
パックした後は、まだ温かいため、更に水槽の中で1時間ほど冷やしてから、ようやく完成するそうです。
ウスヤさんでは、1日3000丁~5000丁の絹とうふを作られるそうです。
他にも、木綿とうふ、焼きとうふ、おぼろとうふ、うす揚げ、厚揚げ、がんもどきなどたくさんの商品を作っています。
青大豆や黒豆を使った豆腐も作られているので、見掛けたら、ぜひ食べてみてください。
工場の奥の方では、厚揚げとうす揚げが揚げられていました。
一日に揚げる厚揚げは、1000丁~1200丁。
油揚げは、三段階に温度を分けて、低い温度から徐々に高い温度で揚げていきます。
揚げ立ての厚揚げは、厚さが8~10センチくらいはありそうなすごいボリュームです。
私にとっては、この厚揚げが当たり前なのですが、全国的にみるとこれだけ分厚い厚揚げは、福井だけのものらしいです。
報恩講などの仏教行事が盛んで、冬の貴重なたんぱく源として福井で親しまれている厚揚げ、福井が全国に誇る食品です。
油揚げ、がんもどきの購入量58年連続日本一の福井で、3年前から開催されている「あげフェス」では、この外はパリッ、中はじゅわ~の熱々揚げ立ての厚揚げを食べることが出来ます。
あげフェスは今年もきっと開催されます。
会場で揚げ立ての揚げを食べに行ってください。
隣では、うす揚げが揚げられていました。
揚げる機械に一枚ずつ乗せられ、1時間以上じっくりと時間をかけて揚げていきます。
揚げると元の豆腐の1.5倍くらい大きくなっていきます。
豆腐作りの作業は、午前中がほとんどですが、午後からは、がんもどきを作ったり、朝の作業で使った型や道具を洗う作業があります。
私が見せてもらった作業だけでもすごく大変そうだったのに、お昼からもまだまだ作業があるとお聞きして、美味しい豆腐や揚げを作るためには、多くの労力が要ることが分かりました。
さて、ウスヤ食品さんの創業はなんと江戸末期、150年以上、織田の地で代々豆腐を作って来られました。
社長さんのお話では、昔は町のあちこちに豆腐屋さんがあって、お鍋などを持って豆腐を買いに行く姿が普通に見られたそうです。
越前町だけでも50軒ほどは豆腐屋さんがあったそうなのですが、今は、各家庭に冷蔵庫もあるので、保存や輸送の状況も良くなり、時代の流れもあって、段々と豆腐屋さんも減ってしまったそうです。
朝早くから晩まで働かれている臼屋社長、とてもお忙しそうなのですが、15年前から越前町や鯖江市の小学校で豆腐作り教室をされているそうです。
子供たちに、自分たちが食べている豆腐がどうやって出来るのかを知ってもらって、豆腐作りに興味を持って欲しいとの願いも込めて、食育活動を続けられているそうです。
福井の皆さんに愛され続けているおたとうふは、現在、福井県内の多くのスーパーで購入することが出来ます。
織田の美味しい水と国産大豆で作られて、とっても美味しいです。
ぜひ食べてくださいね。
(有)ウスヤ食品 丹生郡越前町四ツ杉16-12-1
*https://www.town-echizen.jp/locotabi-blog/detail.php?id=41 より