「荻道大城湧水群」
2008年6月4日、環境省が発表した「平成の名水百選」に荻道大城湧水群が選定されました。環境問題を主要議題の一つとして7月に開催された北海道洞爺湖サミットにちなんだもので、水環境保全の一層の推進を図ることを目的としています。
昭和60年に選定された「名水百選」に加え、地域の生活に溶け込んでいる清澄な水や水環境のなかで、特に地域住民等による主体的かつ持続的な水環境の保全が行われている湧水等の中から100か所が選定され、沖縄県からは唯一の認定です。

荻道大城湧水群沖縄県で唯一認定!
6月25日に東京都で認定書の交付を受けた新垣邦男村長は、「荻道大城湧水群が『平成の名水百選』に選ばれたことは大変名誉なことで村の誇りである。その名に恥じないよう、地域の皆様と共に今後も水環境の保全に努めたい」と認定を喜びました。
*https://www.vill.kitanakagusuku.lg.jp/site/htdocs/kouhou/200808/04.html より
荻道大城湧水群-おぎどうおおぐすくゆうすいぐん
水質・水量
1日の湧水量:30トン
由来・歴史
湧水が集まる大城地区が集落化したのは約700年前。荻道は17世紀半ば「琉球国高究帳」に、18世紀には「琉球国由来記」「琉球国旧記」に登場します。湧水利用は集落形成時からと思われ、近くの中城城跡の石積みとほぼ同様の琉球石灰岩の布積みであることから、これら湧水群は1440年頃にできたと考えられる。
水質保全活動
住民が率先して活動し、湧水周辺の美化清掃、草木の水やりなどは組織の枠を超え、毎日、十数名の住民により欠かすことはない。さらに、観光地修景緑化事業により8000本のランの苗やブーゲンビリアを湧水周辺及び地域の歩道わきなどに植え、住民が手入れを日常的に行うことで訪れる人々を楽しませている。
周辺の自然環境-古くから火の神や仏壇に供えられ、健康祈願などに用いられてきた湧水。元日には字の役員が湧水を巡り発展と健康を祈願するハチウビーという伝統が継承されている。世界遺産や文化遺産に囲まれた沖縄本島中部に位置する。
利用状況-主にサトウキビ、菊、ラン、サヤエンドウ栽培などの他、草花への散水、一部の家庭では洗濯、家畜、家きん、水きんの飲み水として常時利用されている。戦前まではワカミジ(若水)として火の神や仏壇に供え新しい年の家運隆昌と健康を祈願していた。今でもハチウビー(初御水)の祈願を行い、伝統的に利用されている。
*https://water-pub.env.go.jp/water-pub/mizu-site/newmeisui/data/index.asp?info=100 より
これで「昭和の名水百選」「平成の名水百選」計二百選 終了。
昭和の名水百選は時間的に経っていることもあり、地元での取り組みがしっかりしているように思う。「名水」を利用した商品化も多いし、全国的に認知されているものも多い。
しかし、「平成の名水百選」には、疑問符のつくものもある。「昭和の-」から洩れた感が強く、そして「百選」にするために揃えたのかと感じてしまう。もう17年経っているだけに、これだけ認知されないのは、「平成の-」という取り組みが環境省のマスターベーションになっていないか?とても残念です。