りらっくごブログ

上方落語に遠距離片想い
        by ことり@愛知

『蒲郡落語を聴く会~柳家さん喬・権太楼 二人会』

2010-03-29 14:56:02 | 落語会レポ
『第168会 蒲郡落語を聴く会~柳家さん喬・権太楼 二人会』
柳家 右太楼「元犬」
柳家 さん喬「短命」
柳家 権太楼「死神」
お仲入り
関山和夫 ”おはなし”
柳家 権太楼「代書屋」
柳家 さん喬「らくだ」
三本締め


さん喬師匠と権太楼師匠は江戸落語界のツートップだと思う。
そのお二人が愛知県で競演だなんて、夢のような企画。
ワクワク、ドキドキ、期待でいっぱい。
それは他のお客様も同じなのか、
寄席文字勉強会が終わる頃には沢山のお客様が並んでいらっしゃる。

まずは、岐阜県出身の柳家右太楼さん。
『蒲郡落語を聴く会』はいつも愛大落研の学生さん達が設営やお囃しのお手伝いをしている。
右太楼さんは愛大落研出身で、学生の頃、やはり、お手伝いにきていたそうだ。
後輩達に優しく接する右太楼さん、そんな先輩をまぶしくみつめる学生さん達。
なんだかいいなぁ~。
右太楼さんは『柳家三三ひとり会』で何度か拝聴していますが、
聴くたび上手くなっていくようで、まだまだ伸びていきそうな期待をさせてくれる若手です。

「短命」のこまやかな描写、美人のお嬢さんに、女の私もウットリしてしまいました。
「死神」は、照明をつかった演出もバッチリきまって参りました。
「代書屋」は爆笑王の魅力全開、笑うことの快感に大満足。
「らくだ」は最後のヒヤのサゲまでタップリ…この噺はやはり可笑しくて切なくてたくましい。

さん喬師匠の端正な高座にひきこまれ、権太楼師匠の迫力の高座に押し倒され、
そのどちらも、この上なく心地よい。
対照的で正反対のようなのに、同じものが流れている不思議。
そして、何といっても圧倒的なうまさ、面白さ、安心感…「至福」という言葉がぴったりくるような会でした。

『蒲郡落語を聴く会』は今回が40周年記念の会。
噺家さんにもお客様にも愛されて続いてきた会に心からの敬意と祝福を表します。
会員も増えているようで、これからのますますの発展は私が祈るまでないけれど、
これからも永く会が愛されつづけていきますように。