りらっくごブログ

上方落語に遠距離片想い
        by ことり@愛知

『りらっくご vol.4』

2010-05-31 21:15:05 | 落語会レポ
UP遅くなって、ごめんなさい。

すぐ、落語会レポを読みたいとは思いますが、その前にうちをでる前の出来事・・・

さて、
洗濯を済ませ、
前日、玄関まで運んだ荷物を車に積み込みます。
なにせ、たくさんの荷物(夫が家出するみたいと言うのも納得)だし、
前回より、また椅子が4脚増えているので、積み込むのも一苦労。
やっと全てを積み込んだ時、
右手に握っていたはずの、車のキーがない!!!

えっ、この荷物にまぎれているの?!
積み込んだ荷物を、今度は全部おろします。
それでもみつからなくて、右往左往。冷や汗がドッとでてきます。
あぁ、会場に行けないよぅ。
とりあえず、荷物はもう一度車にもどし、パニックな頭で、策を練る。
ひょっとしたら、うちの中で落としたのかもと思い、
冷蔵庫の中まで捜したけど、みつからない。
と、戸棚の中にスペアキーのようなものが。
ひょっとしたら、これで、車が動くかも。
祈るような気持ちでキーをさしこんでみたら、エンジンかかったよぅ。
これで、行けるよ~。

というわけで、
むちゃくちゃヘコみながらも、シャワーで冷や汗を流して、着物に着替え。
今日の着物は慣れているサイズだから安心して着付けできるのですが、
やっぱり今日はどこか変。
襦袢を着る前に着物をはおってしまったり、補正を忘れたり、
小物一式そろえてから着付けるのですが、
今日はこうりんベルトがないのに気付きクローゼットまでとりにいき、
帯板がないのに気付き、またとりにいき、
帯揚げがなくて、またとりに。
少なくとも帯板をとりにいった時に帯揚げに気づけよ。
なんだか今日はボーッとしているよ、不安だぁ。

会場に到着した時には、もうスタッフが準備を始めてくれてました。
会うスタッフ、会うスタッフに「今日、私、ボーッとしてるからよろしく」と頼む。
そしたら葉さんが「日頃それほどしっかりしてるわけじゃないし、いつものこと」と元気づけてくれました。
よかったぁ。
今日だけ変なわけじゃないのね。
いつもどおりなら大丈夫。

ほんとに、こんなのが主宰者だから、スタッフは大変だと思います。
ありがとう。

そんなこんなで、
噺家さんも到着し、
会場ができあがりました。

そして会場いっぱいのお客様。

さぁ、やっと落語会レポです。


『りらっくごvol.4』
2010年5月30日(日) 安城市文化センター1F和室

笑福亭鉄瓶  「狸のさいころ」
桂  紅雀  「花色木綿」
桂  こごろう「茶の湯」
トーク

鉄瓶さん、
マクラからドンドンのってきているのが、舞台袖にいても伝わってきます。
さわやかで可愛げのある風貌によく合った「狸のさいころ」。
お客様にも楽しんでいただけたのではないかな。
高座をおりた鉄瓶さんに「いいお客様でしょ」って自慢しちゃった。

紅雀さんは、
『りらっくご』2度目の登場。
準レギュラーだと思っています。
やっぱり私は紅雀さんの落語が好きなんだなぁ。

紅雀さんが長いマクラから「花色木綿」に入ったので、
そろそろ演目決められたかなと、こごろうさんに、
「見台使われますか?」と訊くと、
まだ決めかねているよう。
コレとコレだったらドッチがいい?みたいな会話が少しあって、
結局「茶の湯」に。

演目はいつも噺家さんにおまかせしているのですが、
鉄瓶さんの「狸のさいころ」も、
紅雀さんの「花色木綿」も、
こごろうさんの「茶の湯」も、
どれも、私が『りらっくご』のお客様に聴いていただきたかったものばかり。
嬉しいなぁ。

こごろうさんの「茶の湯」は、
ふすまから中がのぞきたくなるくらいお客様ももりあがって、
最後は大きな拍手。

落語はこれでおしまいですが、トークが、またまた、もりあがりました。
今回もお客様から開演前によせていただいた質問をもとに。
「今日も期待して来ました。
 今までいろいろな所で落語をきいてきましたが、このりらっくごが一番好きです。
 噺家さんは、やり易さはどうですか?」
「すきなスポーツはなんですか?ぼくは野球がすきです。」
「どのようにして噺を覚えるのですか?」
「次の選挙はどの党を支持したらいいか困っています。どうしたものでしょうか?」
「はやりの芸人さん方とは交流はありますか?」
「本日の日本ダービーの本命は何ですか?」
「もし、お客さんが全員日本語のわからない外国人だったら、どうやって笑いをとりますか?」
私もふすまを開けて横できかせていただきましたが、すごく楽しいトークでした。
面白かったよねぇ。
打ち合わせもないのに、さすがだなぁ。

楽しい時間はあっという間に過ぎて、お客様をお見送り。
帰られるお客様の笑顔は、寿命が縮まるんじゃないかと思うくらい幸せな気持ちになります。

お客様、噺家さん、スタッフ、皆様のおかげで、とてもいい会になりました。
ありがとうございました。

次回は、バージョンアップ第1弾!
刈谷市総合文化センター4F研修室にお引っ越し。
上に告知をUPしましたが、ご来場を心よりお待ちしております。

もうすぐ

2010-05-30 07:51:21 | その他
おはようございます。

今朝は4時半に起床。
お弁当作って、夫とシュンスケを2つ先の駅まで送り、
ついでに、実家に『りらっくご』のために借りるものをとりにいってきました。
母の第一声は「小三治どうする?」
そうでした…

9月27日(月)の『柳家小三治独演会』の先行予約が5/31~6/4です。
詳しくはアスターミュージックさんのHPをご覧ください。


朝が早かったので、眠たいけど、寝たら寝過ごしそうなのですよね。
これから、洗濯物を干して、
荷物を車に詰め込んで(夫が玄関の荷物見て「家出するみたいだね」って言ってました。)、
着物着て、
まだ寝ているヤスを起こして・・・。

もうすぐ『りらっくご』。
花粉症の薬も飲みました。(くしゃみがでるので。)
頑張ろう!

『りらっくごvol.4』 ※最新記事はこの記事の下に

2010-05-30 00:00:00 | りらっくご情報
※最新記事はこの記事の下にあります。

『りらっくご vol.4』
2010年5月30日(日) 14:00開場 14:30開演
安城市文化センター 1F和室
出演:笑福亭鉄瓶、桂紅雀、桂こごろう(落語一席ずつ&トーク)
前売・予約¥2000

おかげさまで満席となりました。
当日券の販売はいたしません。

りらっくご事務局(ことり)
o-rakugo@mail.goo.ne.jp
メールをいただいた方には3日以内に返信メールを送らせていただきます。
(受信拒否をされている方は受信できるように設定をお願いします。)

とりあえず

2010-05-29 21:26:35 | その他
2階の物置部屋の山のような荷物を玄関ホールまで運びました。

座布団33枚は4回に分け、
椅子31脚は9回に分け、
メクリ台、
見台、
踏み台は1個ずつ…
2階と玄関を20往復以上。
からだのフシブシが痛いっす。

これを明日、さして大きくもない車に詰め込むのね。
どうやって入れるのか、パズルだな。

こんな大変な思いもこれが最後、のはず。
会場をお引っ越しする次回からは、座布団は高座用の1枚だけになるし、
椅子は会場のものを使うから持参しなくていいし、
CDデッキも会場にありそうだし・・・
かなり荷物は減りそうな気がする。
(逆に今の会場では必要なくて、次の会場で必要なものもあるのですが。)

椅子達は明日の会が終わったら、リサイクルショップに持っていくつもり。
足の踏み場のなかった物置部屋も片付きます。


ところで、明日、シュンスケは愛知県体育館で少林寺拳法の県大会です。
なので、明朝は早起きして、お弁当3人分作って、7時に2つ先の駅まで送ります。
私は『りらっくご』があるので一緒に行けませんが、文化センターから心の声援を送るつもり。
思えば、彼の県大会挑戦は小2の時から始まり、
小2…予選敗退、
小3…念願の予選突破、
小4…念願の入賞(銀メダル)、
小5…道場の方針で参加せず。
そして、明日は小学生最後の県大会です。
どうか日頃の練習の成果が発揮できますように。

明日は『りらっくごvol.4』

2010-05-29 15:26:51 | その他
とうとう、明日は『りらっくご』。
そろそろ準備しなくちゃ。(まだしてないの?!)

4回目ともなると、なんだか慣れもあって、準備もギリギリ。
実家に借りるものは明日の朝とりにいく、という今までじゃ考えられないのんびりモード。
(で、最終的にバタバタとギリギリガールになっちゃうのよね。)
とりあえず、着物のコーデは決めたけど、半衿はまだ縫っていない。
明日、持っていく大量の荷物も、2階の物置部屋に詰め込んだまま。
買い忘れているものがありそうで、ちょっとビクビク。

あっ、メクリは書きました。
寄席文字を習い始めて、1年とちょっと、
少しずつ寄席文字らしい文字が書けるようになってきたかななどと思ったりすることもあるのですが、
いざ、メクリの紙(ビー紙の大きさの上質紙を縦3等分したもの)に書くとなると、緊張してガチガチ。
やはり、もっと練習せねば。

そして、4回目になっても、ドキドキは変わりません。
楽しい会になりますように。

『柳家権太楼独演会』(ウエストさんからの投稿)

2010-05-29 14:55:31 | 落語会レポ(投稿)
はじめまして。いつも楽しく拝見しております。
この地方の落語会予定がまとめられており、たいへん重宝しております。
ハンドルネームはウエストです。大阪勤務の経験があり、ことりさん同様上方落語が好きだからです。

さて5月28日(金)18:30『柳家権太楼独演会』@名古屋市西文化小劇場にいってきました。
平日夜、場所も西区という事でか8割くらいのお客さんでした。


柳家おじさん たらちね


柳家右太楼  黄金の大黒


柳家権太楼  井戸の茶碗

3D映画のまくらで場内大爆笑。
師匠の井戸の茶碗は屑屋さんに焦点を当てた爆笑編でした。
ちょっと枝雀師を思い出すところもありました。


中入り


柳家権太楼  死神

最後 照明が落とされ真っ暗に。
落ちと合わせて決まっていました。

さすがは油の乗り切った円熟の芸を感じました。

拙い文書ですが、またご報告します。

------------------------------------------------------コトリひとこと----------

以上、ウエストさんからの投稿でした。
ありがとうございます。

権太楼師匠の「井戸の茶碗」すごく聴いてみたいです。
惹きこまれる感じの噺家さんもよいですが、権太楼師匠のように押し倒される感じ、好きなんです。

またの投稿お待ちしています。

※落語会レポ 募集中(演目だけでもかまいません。)
落語会レポには、
落語会名、日にち、投稿者名(ハンドルネーム)をご記入ください。
宛先(りらっくご事務局):o-rakugo@mail.goo.ne.jp

これからの落語会一覧(2010年6月~)

2010-05-28 21:45:18 | これからの落語会一覧
2010年5月
28(金)18:30『柳家権太楼独演会』@名古屋市西文化小劇場
29(土)16:00『春夏秋冬セントレア寄席~喜多八、三三ほか』@セントレアホール
30(日)14:00『すずなり寄席』@竜美丘会館(岡崎市)
   14:30『りらっくご』@安城市文化センター
   18:00『春風亭百栄独演会』@今池末広亭

2010年6月
5(土)14:00『ながくて寄席 柳家小三治独演会』@長久手町文化の家 森のホール
6(日)14:00『音羽寄席~志らく独演会』@豊川市文化ホール
   17:00『蒲郡落語を聴く会~菊之丞』@蒲郡市生きがいセンター
   18:30『三三・兼好 二人会』@今池末広亭
11(金)18:00『櫻カフェ座~古今亭菊志ん』@新城市 櫻カフェ
13(日)14:00『小牧落語を聴く会~林家花丸、鈴々舎わか馬』@JA尾張中央小牧支店
   14:00『三遊亭歌笑・笑くぼ親子会』@アイプラザ半田
19(土)17:00『立川談笑独演会あっと東三河稲門亭』@ホテルアソシア豊橋5F
20(日)13:30『丸善落語会~笑福亭たま、三遊亭兼好』@丸善名古屋栄店
   15:00『ひとりブタだがや~立川生志』@今池末広亭
   18:30『桂文我独演会』@大須演芸場
21(月)18:30『立川談春独演会』@アートピアホール
25(金)18:20『含笑長屋 落語を聴く会~五街道雲助』名古屋市含笑寺本堂
26(土)13:30『桂南光・こごろう親子会』@今池ガスホール
27(日)14:00『稲荷寄席』@豊川市 いっぷく亭
   14:00『春風亭一之輔ひとり会』@ナディアパーク7F第1スタジオ
29(火)18:30『安城落語会~昔昔亭桃太郎、瀧川鯉昇ほか』@安城市光徳寺

2010年7月
3(土)18:00『丈山苑落語会~柳家喜多八』@安城市丈山苑
4(日)14:00『へきなん落語~古今亭菊之丞』@碧南市芸術文化ホール シアターサウス
9(金)18:30『柳家花緑独演会』@アートピアホール
11(日)18:30『小今池落語祭 五街道雲助・柳家権太楼二人会』@今池ガスホール
16(金)18:30『八代目橘家圓蔵独演会』@名古屋市北文化小劇場
17(土)19:00『橘家文左衛門独演会』@ナディアパーク7F第一スタジオ
19(月・祝)14:00『ゆめたろう寄席~ざこば、夢之助ほか』@武豊ゆめたろうプラザ輝きホール
   17:30『豊橋笑おう会~瀧川鯉昇独演会』@豊橋市民文化会館 リハーサル室
24(土)14:00『桂文珍独演会』@一宮市尾西市民会館
25(日)17:30『桂歌丸独演会』@ホテルアソシア名古屋ターミナル
26(月)18:30『小宮孝泰・桂かい枝 語りの競宴 二人会』@ナディアパーク7F第1スタジオ
28(水)18:30『柳家三三ひとり会』@愛知県芸術劇場B1小ホール
   18:30『林家正雀・桂文我 二人会』@大須演芸場
29(木)18:30『三三・吉弥ふたり会』@愛知県芸術劇場B1小ホール
30(金)14:00『三三・吉弥ふたり会』@愛知県芸術劇場B1小ホール
   18:30『桂吉弥独演会』@愛知県芸術劇場B1小ホール
   19:30『シネマスコーレ落語会~三遊亭白鳥』@シネマスコーレ
31(土)14:00『とよた寄席~志らく、喬太郎』@豊田市民文化会館小ホール
   14:00&18:00『春風亭昇太独演会オレスタイル』@テレピアホール
   15:00『三三・山陽・茂山の壱弐参之笑』@豊川市文化ホール

2010年8月
7(土)14:00『立川志の吉・柳家花ん謝 二人会』@大府市勤労文化会館くちなしホール
19(木)14:00『桂まん我 らくごdeあそぼ』@名古屋市西区役所 山田支所講堂
21(土)13:30『落語教育委員会 番外編』@今池ガスホール
28(土)?『三遊亭白鳥・ぬう生二人会』@今池末広亭
29(日)13:30『丸善落語会~柳家権太楼、右太楼』@丸善名古屋栄店

2010年9月
4(土)14:00『桂三枝独演会』@犬山市民文化会館
11(土)14:30『桂文珍・春風亭昇太 二人会』@稲沢市民会館 中ホール
   ?『花の木寄席』@名古屋市西文化小劇場
12(日)17:00『蒲郡落語を聴く会~桂雀々』@蒲郡市生きがいセンター
16(木)18:30『東西落語名人会』@中京大学文化市民会館 プルニエホール
19(日)16:30『りらっくごvol.5』@刈谷市総合文化センター4F研修室
20(月・祝)14:00『桂塩鯛襲名披露公演』@中日劇場
27(月)18:30『柳家小三治独演会』@アートピアホール

2010年10月
20(水)?『桂梅團治独演会』@今池末広亭
23(土)14:00『へきなん落語~桂南光』@碧南市芸術文化ホール シアターサウス


落語会に行くのを自粛しているので、知らない情報がかなりあると思いますが、
とりあえず把握しているものをUPしました。


落語会レポ 募集中です。
落語会レポには、
落語会名、日にち、投稿者名(ハンドルネーム)をご記入ください。
宛先(りらっくご事務局):o-rakugo@mail.goo.ne.jp

『松坂屋寄席』(ぱっとさんからの投稿)

2010-05-27 18:22:22 | 落語会レポ(投稿)
こんにちわ! 初めてメールいたします。
HNは、ぱっとと申します。(ゴルフが好きなので)
いつも楽しくりらっくごを拝見しております。
先日(5月23日)に松坂屋寄席にいってきましたので、ご報告いたします。
題目だけですいません。


第六十九回特選松坂屋寄席 (二0一0年五月二十三日)

開口一番

柳家緑君   : 狸の恩返し (狸賽の前段の部分です。)

桂 米團治  : 天災

柳家花緑   : 野ざらし

中入り

柳家花緑   : 二階ぞめき

桂 米團治  : 高津の富  (宿屋の富の大阪バージョン?)


次回の松坂屋寄席は、九月二十日です。  出演予定は、立川志らく、柳家喬太郎 ほか です。

------------------------------------------------------コトリひとこと----------

以上、ぱっとさんからの投稿でした。
ありがとうございます。

『松坂屋寄席』も一度参加してみたい落語会です。
次回は、志らく師匠、喬太郎師匠ですか。
パソの前で色めきたっているファンの姿が思い浮かびます。
9月20日(月・祝)は、『桂都丸改め 四代目桂塩鯛襲名披露公演』@中日劇場もあり、
そちらも、三枝、ざこば、南光、米團治、三三…と豪華な面々・・
皆さん、どうします?

※落語会レポ 募集中(演目だけでもかまいません。)
落語会レポには、
落語会名、日にち、投稿者名(ハンドルネーム)をご記入ください。
宛先(りらっくご事務局):o-rakugo@mail.goo.ne.jp

「志ん朝と上方」

2010-05-27 09:19:50 | 
ふらっと寄った古本屋で、ふと手にした本…「志ん朝と上方」。
帯には「上方をこよなく愛した名人を名人が語る」とあり、
桂春團治、笑福亭仁鶴、露の五郎兵衛、内海英華の各師匠が、
インタビュー形式で志ん朝師匠について語っている。

値段は1050円(定価は¥1800)。
1050円で買って、読んだ後は寄席文字教室のオークションにだして500円くらいで売れればいいかと思って購入。
(寄席文字教室では毎年2月に色んなものを持ち寄ってオークションをして売上を運営資金の一部としている。)

一気に読んでしまった。
志ん朝師匠、
こんなことを言うのはありきたりすぎて恥ずかしいが、
生の高座を体験したかった噺家の一人。


ところで、本書の中で、一番、心を惹いたのは、志ん朝師匠には関係ない部分。
春團治師匠の章で、
・・枝雀君(桂)に、
「あんた惜しいなあ。力があるんやから、こんなことせんと、まともにやりや」
 と言うたことがある。
という部分。
枝雀師匠は今も私の一番好きな噺家ですが、
私は(あくまでも私の個人的な考えだけど)、枝雀師匠の本質は研究者だと思っているので、
一般に枝雀師匠のイメージとして浸透している奇抜な演出は、
研究の成果の一部であって、枝雀師匠の本質とは離れているように感じている。
あのイメージで多くの人を惹きつけたことも事実だが、
あのイメージで横を向いた落語ファンも少なくはなかっただろう。
春團治師匠の言葉をどんな気持ちで受け止めたのだろう。
自分の思いと違う方にどんどん膨らんでいくファンの期待を枝雀師匠は見過ごせなかったのかもしれない。
そういえば、昨夏の中日劇場の会で、談志師匠も、枝雀師匠について、
「本格派になれる力を持っていたのに…」
という意味のことを言われていたなぁ。そんなことを思い出した。