三十汁+α

いよいよ三十路のアタクシを、節度を保ちつつ、垂れ流していこうかな。
とか言ってるうちに、もう@年。

クラッシクコンサート

2005-11-06 01:27:34 | イベント
 某医療法人25周年記念チャリティコンサートでした。
 会社の営業のコが、付き合い上チケットを捌かざるを得なかったらしく。
 アタシは飛びつきましたけどね。
 世の若い人は、クラシック音サートに行く、という事さえ抵抗がある人が多いのね。
 高校時代の友達と、行ってきました。

 やはり、クラシック最高。

 <最高その一 姿>
 よく磨き上げられた楽器たちが反射する光を見ただけで、もうウットリでした。
 思うに、クラシックの楽器というのは、もう何百年(?)も前に完成された形なわけでしょ。
 それが今もずっと残ってるんだから、美しくないわけがないのよね。
 そしてその美しい楽器を奏でる、美しき演奏者達。
 特に弦楽器奏者達の、手首のしなやかさ。(位置的に、それが一番よく見えた)
 腕から弓が一繋がりなのね。
 昔々ピアノを習ってた時に「手首は柔らかく」と口を酸っぱくして言われてたのを、思い出しました。
 それと、演奏が始まる瞬間がスキでした。
 指揮者の構えに合わせて、各パートが演奏に入る時に、すっと楽器を構えるその姿が最高に綺麗だと思います。
 あと、弦楽器(バイオリンとヴィオラかな?)をハジいて演奏する(何ていう演奏法なのかしら)時の、弓の動き。
 弓を持ったまま弦を弾くので、弓が立つんですね。
 それが弦を弾く動きに合わせて、一斉にゆらゆらと揺れるんです。
 それはまるで、マリーナに停泊しているヨット(?)のマストが、波に一斉に揺れているような。

 <最高その2 音>
 やはり、ナマはいいね。
 アナログ楽器を離れて、はや数年。
 まず、音の大小は純粋に演奏者の強弱によって調整するという、当たり前のことを思い出しました。
 そして、プロがプロとして出す音は、やはり美しいですな。
 もちろん今日聞いたのが彼らの、そしてクラシックの最高の音だとは思いませんが。
 恐らく毎日鍛錬しているんでしょう。
 そういうものは、やはり何であれ美しい。


 <聞きながら考えた事>
 ぶっちゃけ、こういうチャリティーってどうなんだろね。
 恐らく主催団体の関係者が、つきあい的に沢山来てたんではないでしょうか。
 その場合、聴衆としてのレベルはどうしても、ワンランク下がるんじゃないかなぁ。
 純粋に、本当にクラシックを好きで、お金を出して聞きに来る人たちより。
 だって演奏中にガサガサと五月蠅ぇんだよ。
 堅苦しくある必要はないけれど、それにしたって…ねぇ。

 そしてそういう聴衆を前に演奏するのって、どうなの?
 やる気をそがれるの?それともそこはプロだから、自分なりの何かを追及して集中して演奏できるものなのかしら?
 ま、スポーツにも大事な試合とそうでもない試合があるのと同じかしら。
 どうかしら。
 

 色んな意味で、またクラシックコンサートに是非行きたい、と思いました。
 絶対行こうね、Wさんよ。

神様のボート <江國香織>

2005-11-06 00:17:07 | 
 あまりにも春樹ワールドに引き摺られるので、小休止的に、熟慮の末江國さんを衝動買い。

 なんつーか、哀しい話だった。
 最後までは。
 アタシは年齢的に、多分葉子さん視点に近い方で読んでしまってるんだろうな。
 だからかな。
 後半、葉子さんがだんだん「あのひと」の言葉を信じられなくなるあたり、凄く切なかった。
 草子ちゃんも成長していって、今までのように自分の幸せを生きることが難しくなって、色んな現実が自分の意思と関係なく押し寄せてくる。
 葉子さんの真実は葉子さんにしか分からないけど、それは確かに真実なのだ。
 それは他の誰にも分からない。
 分からないくせに、その真実を生きる事を、周りは放っといてくれない。
 それが哀しかった。
 本当は、放っておいてくれない周りの方が、健全なのかもしれないのに。
 さすが江國さん。

 ラストは…どうなんだろ。
 それまでの葉子さんの旅がらすが、あまりに自然すぎて、アタシ的にはイマイチしっくり来ないっつーか。。。

 それにしても、この人が使うと「すばらしく」という言葉が、何とすばらしく響くことかしら。