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黒龍江省綏化(スイホア)市の教会訪問記

2011-02-24 00:06:33 | 中国、中国のキリスト教

绥化市キリスト教会 (绥化市南三西路)


2月21、22日ハルピンの北110キロに位置する绥化市にあるキリスト教会を訪ねて牧師に面談する機会を得た。教会運営の仕方など幾つかの質問をするためであった。教会堂毎に牧師と教師(委員)からなる教会堂委員会(略称「堂委会」)が諸事を決めていて、各教会は独立して運営されているとのことであった。

绥化市キリスト教会(绥化市基督教堂)を訪問するに際して電話で予約して行こうと思ったが電話番号が分からず、ぶっつけ本番で行くことにし、21日(月)行くと詰め所のような部屋にいる人たちが親切に牧師と連絡して翌日(火)会う予約が取れた。

この教会も2003年に完成した立派な4階建ての教会堂で圧倒された。魏(ウェイ)牧師(女性)はハルピンから来た日本人ににこやかに応対してくれた。昔はデンマークから伝来したキリスト教会であったが、こんにち中国の他の教会と宗派別の違いはほとんどなく、セブンスデー教会が例外的に小さな規模で残っているぐらいである。規模によって上の堂委員会の構成人数は異なるのであろうが、ここでは2人の牧師と3人の教師(委員)が委員会を構成し、週毎の礼拝や退職で人が抜けたときの後任人事などについて決めるとのことであった。

結局ここでは上記の牧師と教師たち(堂委会)が教会を牧会し運営している。全国的な問題や方針は中国の三自運動委員会と基督教協会(通称両会)が決定し、省、市にもその下部組織があって事に当たるが、末端の教会は独立してそれぞれ自ら運営している。そして、礼拝時、出席者を席へ案内したり、さまざまな仕事を手伝う人々が20人くらい希望を申し出て奉仕している。


この教会は日曜日3回礼拝が行われ、合計数千人が出席している。(多いときは5,6千人、万に達することもある、と詰め所にいた婦人が言っていた。)信徒の登録はどうしてするのか、牧会は?と尋ねると苦笑しながら前任の牧師は把握しておらず、まだできていない、との返事であった。大変な人数の会衆でどのように牧している(牧会)のですか、結局説教で励まし導くのですね、と話しかけると笑顔でそうですね、それしかありません、実際信徒の顔や名前を知っているとは言えない、という答えであった。ただ、病気や問題があるときはその個人に働きかける、とのことであった。何千人もの会衆は多すぎる、と認めていた。この点は大変知りたい事柄であったので、驚きつつ、そうなのですか、という気持ちであった。会衆があまりにも多いゆえの問題である。


22日朝祈り会があったので出席した。週日の朝であったので出席は少なかったがそれでも二百人くらいいた。多くは中年くらいの婦人たちであった。これまで見てきた集会とそれほど変わったことはなかったが、一つ初めて見たことがあった。それは、会衆が紙に名前か悩み・問題を書いて前の説教壇のところに届け、牧師がまた会衆全員がその人たちのため祈るという場面であった。これは末日聖徒が神殿に祈って欲しい人の名前を書いて提出するのに似ていて心を打たれた。また、3人目の女性教師の分かりやすく歯切れのよい説教に注目したが、この人は自分が歌うのを助けて欲しいと会衆の中から5人くらいの信徒を前に呼んで一緒に歌っていた。会衆参加の例である。祈りの時も強く感動した人は挙手をしてください、と言ってその人が一人で祈る機会を設けていた。

なお、魏牧師は瀋陽で神学校に学び、この绥化市以外の教会でも説教しに行っている、ご主人も牧師で農村の教会で説教をするとのことであった。牧師は他の教会堂でも説教を掛け持ちし、牧師不足で忙しいことが窺われた。私との面談であなたはキリスト教徒なのか、と問い、話し合っている間に結局私は自分がモルモン教徒であることを告げることになった。しかし、知っても態度を変えることなくにこやかに応対してくれ、別れる前に礼拝堂を案内してもらって教会を後にした。(会う予約を取ってくれた人に感謝すると「感謝は主に」と何度か言われ、人々の篤い信仰を感じた訪問であった。)

[付記] 绥化に足を伸ばしたのは、ハルピンより更に地方の教会に、また農民の比率の高い所に訪問したいと希望したからであった。しかし、绥化市は立派な市街地で農民が多いというわけではなかった。立派な礼拝堂建設に際して市から土地が提供されたが、建設費は信徒が出したとのことであった。



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