トクヴィル生誕200年

今年はフランスの思想家フランシス・ド・トク
ヴィル(1805-1859)が生まれて200年になる。
彼は1830年代初めアメリカを訪れ、各地を見
聞して「アメリカの民主政治」を著している。

トクヴィルは自由で活気にあふれたアメリカを
見て、その未来を肯定的に捉え、アメリカ人に
引用され好まれる数少ないフランス人である。

しかし、「多数派に託された強大な力は、アメリ
カの共和体制にとって危険に満ちているように
見える」と述べ「民主政は個人の権利を軽視し
軽蔑する傾向がある」と警告している。

ペッパーダイン大学のゲイレス(Galles)教授は
民主主義のため進んで個人の自由を犠牲にする
風潮の強い今日ほどトクヴィルを記念するべき
時はない、と警鐘を鳴らしている。