3 「関連記述」の描き方のちがい
《中国亜大陸と朝鮮半島、フィリピン(※戦後しばらく)を除けば、
そのほかのアジアの国々は、戦前から今までおおよそ”親日(的)”である》ことは、今では日本でもよく知られるようになっていると思われる。 (※ほとんどは、1905(明38)年の日露戦争以来のようだ。)
《日本軍に占領されていたのに、なぜ親日的?》と思う人は、《インド以東で、タイ国以外は欧米列強諸国の「収奪的植民地」だったが、アジア人である日本軍が欧米軍を追い払ったり、独立運動を助けたりした》、という事実を認識してほしい。
① 基礎知識
<外務省:「2014年 ASEAN調査」>より
※中国や韓国(・北朝鮮?)では、国策として「"反日"教育」を進めているので、”日本がきらい”とか”信頼できない”国民の割合はおおむね7-8割になっているようだ。
② 考察と評価
帝国書院と清水書院は、明らかにちがっていた《朝鮮と他のアジア諸国の状況》を、単純に同じとして描いている。→ ×
※台湾ではかなりの人々が日本人との別れを惜しんでいたようだ。<自分で調べてみてくださいね>
また、それ以外の「他のアジア諸国」では、(日本からの)「解放を喜びました。」というような単純な状況ではなかった。むしろ、日本による、”旧宗主国からの解放”を喜んでいた人々の方が多かったようだ。
また、帰国せずにその植民地の独立戦争に加わった日本兵もいたのだから。
さらに言えば、朝鮮でさえ、終戦時も”親日派がいた”のはまちがいないことなのだから。
4 「ⅰ終戦直後の引揚者の描き方」についての総合評価
全社とも× (※理由はそれぞれちがうが)
~次回から、「ⅱ独立・朝鮮戦争」の描き方~
<全リンク⇒1へ> <日朝関係(戦後)181・182・183・184・185・186・187・188・189・190・>
※追加修正(5月26日) まとめ表に教育出版の記事資料追加。