電気羊に旅を

「東南アジア一人旅32日」からブログタイトルを変更。東南アジア・中国・ネパール・インドの旅日記あり。南米ネタを公開中

ブラウン管の中の世界遺産

2005年04月10日 | 雑感
乳海攪拌のヴィシュヌ
 NHKで「探検ロマン 世界遺産」(番組HPはここ)が始まった。
 既に、第二回が放送された。番組のスタイルは、TBSの「世界 ふしぎ発見」のクイズ部分を無くしたもの と説明するのがぴったりかもしれない。ちなみに「世界 ふしぎ発見」は何の面白みのないクイズ回答のやりとりがウザくて一年に5回くらいしか観ない。

 昔からやってる(ほとんど観ないが)TBSの「世界遺産」(番組HPはここ)は、対象の建造物や自然などを 芸術作品として撮影し、一歩距離をおいて解説しているのに対し、NHKの方は どちらかというと観光者寄りの親近感がある。

 TBS「世界遺産」は 以前(5年程前)、番組プロデューサー(? ←とにかく番組関係者)の参加したシンポジウムを見に行ったことがある。撮影は結構大変らしいという話を聞いたがほとんど内容は忘れてしまった。唯一覚えているのは「あんな地味な番組をあの時間にやらせてもらえたのは奇跡だ」と言ってたくらいか。
 観て思うのが、あんな有名観光地なのに、どうやって 観光客ひとりも映さなくて撮影できるんだろうか?観光客シャットアウトなんて、できるんだろうか?それとも早朝のみの撮影か?

 2月末、NHKがこの番組についての発表をしたあと、TBSがNHKに、「世界遺産」は私たちの努力により高めたコンテンツでフリーライド(タダ乗り)するな と抗議をしたというニュースを読んだが まあこの抗議はナンセンスだろう。

話をNHK「探検ロマン 世界遺産」に戻して、

 第一回は「ナスカの地上絵」第二回は「カンボジア・アンコール遺跡群」だった。ナスカは自分はほとんど興味がないので どうでもいいですが、第二回は まあまあだった。しかし、専門用語などをあえて使わないようにしていたようなのでイマイチ物足りなさを感じる。
 
 アンコールワットの東の壁画の「乳海攪拌」の図のナレーションで中央にいる人物を「音頭をとるのは、アンコールワットを築いた王その人です。王自身が神の姿になって登場しています」と解説していたが 少し変だ。太古の神話にアンコール建設当時の王が姿を変え登場するというのはおかしいだろう。神→王ということはあっても 時間をさかのぼってまで王→神とする解説はおかしい。ここの解説で王を持ち出す必要などないはずで、単純に中央はヴィシュヌ、下の亀はヴィシュヌの化身クールマ(ヴィシュヌが二人いることになるが神は分身するのでかまわない)だ。

 そんなつっこみはさておき・・・、遺跡の修復の場面で 片桐正夫さんという方が出ていて、ふと自分の部屋の床に転がっていた2日前に図書館で借りた「アンコール遺跡の建築学」の著者をみると その人だった(4ページしか読んでないけど)。浮力を利用しての石の運搬方法は、なるほどと思った。

さて第三回は「モロッコの迷宮都市フェズ」。もうこの番組は、HDレコーダーで「毎週」で予約しているので見逃すことはない・・・ハズ。


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