十和田湖に遊び
『 琅玕(ろうかん)の珠(たま)を溶かしていまだ足らず
なに秘めたるやこの湖のいろ 』
と 九条武子(教育者にして歌人、大正三美人)が詠んでいる。
その色はきっと、中湖(なかのうみ)の次のような色であろう。
瞰湖台より
中湖には十和田湖の最深部(327m)がある
「十和田湖の中湖では、深水層の水温が下部で上昇するという変わった現象が以前から観測されている。庄司ら(1985)によると、中湖の湖底水温は約7.5℃で、外湖の深底部に比べて顕著に高い。原因の詳細は明らかではないが、湖底に何らかの熱源が存在するものと考えられている。・・・・・大高ら(1999)」
また、「現在は閉山しているが、かつて同湖西岸には17世紀中頃に発見された鉛山鉱山と十輪田鉱山があり鉛、亜鉛、銅を産出していた。この廃鉱山からの流入水は現在も湖水の亜鉛含有量に影響を与えていると考えられる。」
深さ、周囲の山の色、水温、流入・湧出する清水、廃鉱の水、空模様、ながめる位置などによるマジックであろう。
外湖(東湖、西湖)の水深は60~100mだ。
東湖の沿岸部には、宇樽部川の沖積地があり水田のある集落がある。
東湖 宇樽部
東湖 子ノ口
東湖 子ノ口
東湖 子ノ口桟橋
東湖 子ノ口
東湖 子ノ口~宇樽部
外湖 七曲
外湖 七曲
【参考】十和田湖の魚介類
人間が魚の放流を開始する以前に生息していた魚介類は、サワガニのみと考えられている。従って、現在生息している魚類の全てが人為放流された物である。記録に残る最初の放流は、1855年のイワナとされている。1960年代に行われた調査では、下記が確認されている。
西湖の沿岸には、休屋、和井内、大川岱などの集落がある。
西湖 小出
西湖 小出
西湖
西湖 休屋桟橋
西湖 大川岱
西湖 大川岱
西湖 休屋桟橋
【参考】水質浄化・下水処理対策
十和田湖特定環境保全公共下水道
『十和田湖特定環境保全公共下水道は、十和田湖畔の子ノ口地区から秋田県大川岱地区の点在する地区を幹線管渠と秋田県側2箇所、青森県側5箇所の中継ポンプ 場により、宇樽部地区の十和田湖浄化センターで処理し、奥入瀬渓流に沿っている国道102号に放流渠を埋設し奥入瀬川に放流しております。我が国の代表的 な観光地のため、流入量の変動が顕著に現れておりますが、効率的な汚水処理施設と施設等の保守点検に努め、十和田湖の水質を保全しております。』