ポラン亭には、桜がひと月ほど、ずっと咲き続けています。
この夏、ポラン亭の前を通っている市道を
大型ダンプが行き来する工事があるので、と
市の建設課から桜の枝を切らせてと話がありました。
ここの桜は昔からビューポイントとして観光マップにも載ってます。
市民や観光客から愛される絶景スポットだったのです。
古い木だからダメージの少ないように切り口を保護して、
切った後の景観も考えて、最小限に切るように、と返事したのだけど
ビックリするような無残な切り方をされてしまいました。
そして葉っぱは落ちてしまい痛々しい姿に。
市の職員に抗議して、植木屋さんによる保護剤塗布と肥料撒きが
施されましたが
その後、花が咲き始めたのです。
肥料のせいかと思って調べてみたら
そうではなく、葉っぱが落ちたことが理由みたいです。
桜の葉っぱは秋に紅葉して綺麗な上に 重要な役目があって
天候のかげん(強い台風など)や人為的な原因(切るとか)で落ちると
葉っぱに含まれる開花を抑止する成分が効かずに
季節外れの花が咲いてしまう、、らしいです。
葉っぱが抑止力だったなんて、知りませんでした。
花が咲くと一緒に若葉も出てきて、奇妙な光景です。
冬を越して春には元どおりになる可能性もあるけれど
老木の体力を考えたら、本当に心配です。
工事も大切かしれませんが、樹木の成長は時間がかかり
幹を切るような自然に逆らう行為は、よほど慎重にしないと、
元に戻ることはありません。
後どれくらいの余命がある木かわからないけれど
大切に見守ろうと思います。
心配が続くと心の健康に良くない!
気を取り直し、元気が出たコンサート♪♫のお話です。
コロナで人が集まれない、生の音楽が共有できない、で
演奏者も、聴衆も、ホール職員や裏方の職人さんも
寂しい思いを重ねてきたけれど、ようやく再開でき始めています。
人気のヴァイオリニストの大谷さんは、テレビの仕事が縁で
指揮者の渡邊一正さんのピアノ伴奏でのコンサートを企画、
実現されました。この、渡邊さんが凄かった!
元々、ピアノの才能も豊かで幼少時から演奏活動もしていたそうですが
指揮者として国内外を飛び回る忙しさの中、よくぞこれほどの
素晴らしい伴奏を、と驚くばかりです。
ピアノソロも2曲ありました。
スーっと舞台に現れ、軽くお辞儀をすると拍手も鳴り止まぬうち
さりげな〜く、ショパンのエチュード『エオリアンハープ』が。
ピアノの中から音が湧き上がってくるようでした。
リストの『愛の夢第3番』も、自然に夢の世界に連れて行ってくれて
気づくと綺麗な空気を胸いっぱいに吸い込んでいるような感じ。
ヴァイオリンの伴奏では、大谷さんが本当に楽しそうに
気持ち良さそうに演奏される、信頼できる音楽を作っていらっしゃいました。
ただピアノが上手いだけでは、こうはいきません。
指揮者の力量と、共演者としての共感力が溢れています。
私もピアノは大好きだし、ポラン亭主の伴奏も楽しいけれど、
目指すところを、ちゃんと心に決めないと!と思いました。
そして大谷さんのヴァイオリン、渡邊さんのオーケストラ指揮
それぞれに改めて興味が湧き、機会を見つけて聴きに行こう!
と思っています。