お彼岸です。暑かった夏もさすがに秋にバトンタッチでしょうか。
三連休のお天気もまずまず。
いよいよオペレッタ「メリーウィドゥ」本番でした。
打ち上げには歌手だけでなく、オーケストラ、ダンサーの皆さんも一緒で、100人近くの参加でした。
これはとっても珍しい事だそうです。
分単位でギャラが発生するトッププロ集団では打ち上げなんてあり得ない事だし、そうでなくても公演終了で歌手とオーケストラは別々に帰るのが普通。
プロ、アマ混合で仲良く協力して作り上げた作品は本当に楽しく最後まで結束力がありました。
主宰者のYさんの人柄や音楽性に依るところが大きいでしょう。「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために」と言う言葉がぴったりの集団でした。挨拶の後Yさんは全員とグラスを合わせて回っていました。
Yさんと音大で同期生だったIさんから誘われたのが、今回の参加のきっかけです。本当に得難い貴重な経験を与えていただきました。
彼女は今は職場の同僚ですが、以前は歌うことや合唱団の指導が仕事でした。舞台で身につけた華やかで凛とした所作と雰囲気が素敵な人です。
子ども思いだし子どもからとても慕われています。
舞台メイクを細かに教えてくれて、手伝ってくれました。
顔だけ見たら怖いけど、舞台上ではこれくらいでないと。
すっぴんと言うより、のっぺらぼうに見えてしまうのだとか。そしてライトの加減で死体が動いてるようにも見えるらしい。
最初は自分でも怖かったですが、前日のリハーサルではずっとこの顔だったので、慣れて来ました。
一緒に参加したデビュー組のみんなも同じで、だんだん濃くメリハリのある顔を作っていました。
「今日はこれまでの生涯で一番長く鏡を見たんじゃない?」と笑いあったことでした。
当日はリハーサルは無いのでメイクとドレスに気を取られて、発声練習もしないでいたら、練習ピアニストの先生が、開演直前に楽屋のピアノを手配して練習を呼びかけてくれました。
冒頭から2幕までのナンバーをテキパキとリードして簡潔なダメ出しも。15分くらいで「歌うんだ!」と言う気分を盛り上げて気合を入れて下さいました。
本番のオーケストラは勿論素晴らしかったですが、練習の時のピアノ伴奏が「凄いな」といつも感心していたのです。
私は本番では何もできない、ただ見ているだけ。
何度もウルウルしながら見てました。
とのご挨拶に私はウルウルしました。
練習ピアニストは練習初日から完璧に音楽ができていらっしゃいます。合唱団のあやふやな音取り時期から本番への成長過程を、一番ハラハラ見守ってくださったのが彼女でしょう。本番の歌でご恩返しができたでしょうか。
開演前の不安な気分から
終演後舞台を引き上げる晴れやかな気分まで
充実した心の旅でした。
記念撮影後、舞台を降りてロビーへ
観に来てくれたお客様とご挨拶と記念写真。
打ち上げではチーズダッカルビがメインのコース料理をいただき、ビールやカクテル飲み放題。
いただいたお花、楽譜にパンフレット差し入れのお菓子。
音楽って良いなあ、みんなで作るって良いなあとしみじみ。
芸術の秋をますます味わって行こうと思う秋分の日です。