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今回の選挙・・・実は未だに決めかねている・・・
妻は相変わらず行きたくないみたいだが、引っ張って行くつもりです。
しかし、何処も此処も、本当に絵空事のようなお題目を唱えているように受け取れてしまい・・・
信用出来ないというのが本音のところです・・・
ただ、私達も批判ばかりで、ある意味、他力本願的な考え方をするより、
今の自分に何が出来るのか・・・自分は何を目指しているのだろうか・・・等々、足元を
見つめ直し行動していかなければいけない時期に差し掛かっているのかもしれません。
昨日の新聞で、ブータンの国民総幸福という考え方を初めて知りました。
この考え方・・・日本にも、私達が子供の頃には、残っていたはずの心であったように想いますが・・・
今朝はこの話を紹介してみます。
~以下、12月12日読売新聞朝刊より抜粋~
平 山 修 一 氏 | |
株式会社シーエスジェ イ調査企画部主任研究 員としてブータン、タイに 計11年駐在。GNH研究 所代表幹事。46歳。 |
ブータン前国王が提唱した「国民総幸福(GNH=Gross National Happiness)」という考え方が今、日本でも注目されている。国内総生産(GDP)が示す経済の豊かさや成長は、幸福度とは必ずしも相関関係にないと分かってきたからだ。健康や生きがい、人間関係の充足等を軸にした指標も研究されている。
幸福をもたらす、要因とは何か。国際協力機構(JICA)の派遣でブータンと体に勤務し、日本社会の考え方との違いを思い知った、体験を紹介したい。
日 本 を 見 直 す 座 標 軸 に |
ブータンの国民総幸福
ゼネコン勤務後、27歳でJICAから、ブータンに初めて派遣され、いきなり城の改築の施工管理を任された。施主は国王、手元には日本の構造計算要領1冊だけ。工事の効率を追求しようと空回りを続けた揚げ句、大工の棟梁に諭された。「あなたは何のため、誰のために城を造るのか」と。人々は石を10メートル運ぶのに一列に並び歌を歌いながら手渡していく。日本の尺度からすれば非効率極まりないが、彼らは体力で劣る者をかばい、曲数で休憩までの時間を計っていた。古来大乗仏教が根付くブータンでは、城を格上のものに造り替える手伝いは、徳を積む行為になる。だから体力に関わらず工事にはせ参じ、皆で心を合わせてやることに意味があったのだ。
人々に聞いてみると、幸せを感じるのは、「心が落ち着く時」「人の役に立った(徳を積んだ)時」などという返事が返ってくる。考えてみれば私はブータン駐在中、食堂も宿もない地方に出張する時も、食物を持って行った覚えがない。道端で、一軒の農家で、何のゆかりもない人々が、食事を分け与え軒先を貸してくれるからだ。人々にとっては徳を積む行為で、決して金銭は受け取らない。こちらはそれでは心苦しいので、仏前への寄付や帰路のお土産で感謝を表した。
国民総幸福を政策として掲げるブータン。経済的には貧しいが、規範に基づく人々の振る舞いは優雅で、相手の心を乱さないようにとの配慮から、苦境にあっても笑顔を見せる。その価値観は、回り巡ってくる循環や、網目のようにつながる調和を基本にしているように思う。だから成長や進歩ではなく、現状の維持を高く評価する。過分なスピードは和を乱し、変化を得てもそれは一時的なもの、と考えている節がある。
比べて日本は、高度経済成長が終わった今でも、右肩上がりの直線を是とする価値観のままだ。例えば現状維持は調和なのだと、突出した成長がなくても良いのだと、思えるようになれば余裕が生まれる。東日本大震災を経て、多くの日本人が、自分が生きている意味を考え、人々のつながりの中で生かされてきたことに気付いたと思う。何が幸せかを考える視点、社会を変えるために自分に何が出来るのかという視点こそを、日本のこれからを考える時に大切にしたい。