先週新潟に出張した際、雑談の中で片岡義男を話題に出したら相手の人たちが「???」だった。
私より10歳以上年下の方々だったからさもありなん。その後家に戻って古い文庫本を引っ張り出してパラパラと読んでみる。
私は比較的初期の頃のアメリカの田舎をバイクで走る話やサーフィンの話、そしてエッセーが好きだった。片岡義男は日系二世の子(本人は日本国籍)でアメリカの古き良き時代と同時に日本の古き良き時代も引きずっていて今読んでも面白い。
今朝は電車の中で「アップルサイダーと彼女」というエッセイ集を読んでいたのだけれども、ハワイの田舎のスーパーで売っていたいなり寿司の味の話(明治時代、移民の味)が印象的。
私も昔LAへ初めて行った時にリトルトーキョーで多分似たような感覚を味わったことがある。あるいは学生の頃に奈良の天川村へ行った時も然り。今地方へ行っても「ここは時間が止まっている」と感じることはなかなかない。新潟で入った居酒屋は雰囲気はド演歌でもBGMにジャズがかかってピアスをしたお兄さんが切り盛りしていた。自分の息子も将来何処かで「遠い昭和」の空気を味わったりすることがあるのかな?
片岡義男の本を読んでいると、アメリカが格好良く見えたバブル前、80年代の文化を思い出す。ご本人は50年代のアメリカをイメージしていたと思うけど。
ポパイ、ホットドックプレス世代としては懐かしかった訳です。