
ひっどいアホ面して写真に映っている私ですが、さもありなん。この風車に作品を設置しなければならない。意を決して現場へ入ってみれば風速20mを超す強風で目を開けているのも困難なくらい。
「あ~この風では今日の作品設置は無理だな」と思っていたら、前日に打合せをしたテクニシャンのデミトリがやってきておもむろに作業を始めた。
大丈夫かいなと思っている暇もなく、あとはウルグアイ人アーティストのペドロやコーディネーターのマリアの手も借りながら必死の作業が続いた。
様子を描写するならば、嵐の中で大きなヨットのマストを操作している感じ。梱包材やらなんやらを吹き飛ばされ、縛るために空けた穴数個を引きちぎられながら何とか終了。冷静かつ強引に作業を完了してくれたテクニシャンのデミトリには感謝するとともに感動すら覚えた。
そして、あーこの島の人たちにとってはこんな風は当たり前なんだ~と改めて思う。
古代ギリシャ人やフェニキア人はこの風を操ることで地中海を支配したのだなあと痛感。だって普通あの風の中で2m x 9mの布をほいほいと風車に取り付ける作業なんてようでけへんよ、ホンマ。
ということで作業終了後にデミトリに聞いてみた。
「それにしても何でここはこんなに風が強いんだい!?」
「あたり前じゃん、見てみろよ!ここは6つも風車を設置した場所だぜ。」
ハイ、その通りです。。。
ここで初めて自分が「風車」に作品を取り付けたことを実感したのだった。
(右写真はそんなに風が吹いているように見えないけれども、丁度真後ろから風が来ている時で風車に押し付けられてたまさか安定している。)