1/24、墓参りをすませてから鎌倉の近代美術館の内藤礼さんの展覧会最終日に行く。第一展示室のインスタレーションはかなりきわどい展示だなあと思ったが、あそこをどうにかもたせてしまうあたりは作家の力量か。しかし第二展示室から階下の半屋外の展示に関しては正直かなり物足りなかった。坂倉準三による50年代のモダニズムの素晴らしい建築に対する作家のリスペクトを感じつつも、一階の展示は、う~ん予算に問題でもあったか?と勘ぐってしまうくらいあっけなかった。
思えば内藤さんの作品も随分と長い間観てきた。佐賀町なんかで観たころは女性特有のぬめり感が生理的に苦手に感じられたものだが、直島のプロジェクトで凄いなと目から鱗が落ちて、昨年の小柳さんの展覧会では更にその我が道を行く踏み込み方に魅せられた。それだけに今回はちょっと肩すかしを食らいました。
しかし久しぶりに訪れた近代美術館はやはり素晴らしい雰囲気を持っていた。カフェで名物のプリンとドライカレーを食べて満足でした。昔良くデートコースに使ったものだ。懐かしい。
1/27、実家に物を取りに寄ったら久しぶりに父親と会う。現在巷を騒がしている小沢一郎氏の問題など取り留めない世間話をした。私が「日本は豊かになることを目指して凄く努力をしてきたのに、いざ豊かになってみると幸せそうではないのはなぜなのだろう?」と問いかけると「豊かになると緊張感がなくなるんだよな」と父は答える。「戦争なんかはもちろんだけれども、貧乏というのも緊張の一種なんだよ」という話は面白かった。フランスの哲学者の学生運動の話題から「昔自分が貧しかった頃の思い出は官能的なくらい懐かしい。男子寮の自室の壁に裸の女の絵を描いて横にフランス語で『我らの永遠の処女に捧ぐ』と書いておいたら人が集まってきちゃってさ。誰も居ない時に俺の絵を見てマスターベーションした奴もいたらしい」あたりから脱線し始めてこれからの日本の未来像の話が尻切れトンボになったのは残念だったが楽しかった。
ちなみに父の言う貧乏なんて岩崎弥太郎の少年期に比べたら、と息子と共に「龍馬伝」香川照之の怪演を観ながら思う。
そういえば最近TSUTAYAなるものに初めて入会。初めて「DVD」を借りる。そう、今まで「ビデオ」しか借りたことがなかったのです!最初に借りたのはなぜだか「二百三高地」泣きました。いや哭きました。「海は死にますか?山は死にますか?教えて~下さい。」夏目雅子が美しいこと(泣)
http://www.youtube.com/watch?v=uXvDC8LdZ6E
他にも沢山読まねばならぬ本があるにもかかわらず、年末のドラマの影響(未見ですけれど)で「坂の上の雲」を読み直している。日露戦争ものレンタルはその影響か?
そして明治の時代と現代の政治を比べてしまう訳ですよ。
マスメディアでは小沢は悪玉だけれど、ネットでは検察の横暴に対して頑張れ!という論調のようだ。個人的に小沢一郎という人はとてもストイックな人だなと思う。大金集めても別に豪遊する訳でもなくせっせと金を撒いて権力を掌握しようと邁進しているのだから。私は4億だか9億だか13億だかはどうだって良い。本当に興味があるのはそうやって握った権力で何をやろうとしているのか、この日本を我々を何処に導こうとしているのかということだろう。
課長島耕作の作者が言っていたけれど、あなたは政治家が悪いことをする豊かな国と清廉潔白な政治家が治める貧乏な国のどちらに暮らしたいか?ということを有権者は緊張感をもって自分でえらばにゃいかんという時代になりました。
ということで皆様ご参考までにある正直な政治家の記者会見画像をご覧下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=nnOJnsqpcdI
ちなみに二つ目レンタルしたのは「日本女侠伝 侠客芸者」です。
藤純子が美しく健さんがヤバいくらい格好良いです。
http://www.youtube.com/watch?v=4E_3iwNL7S8
今日は新しいアートフェア「G-Tokyo」に行ってきましたが、感想はまた後日。嗚呼、何だか近頃ダメダメな私です。