昨日GCCのローカルコラボレーションプロジェクトのオープニングを無事に終える。
インスタレーションは途中まで極めて順調だったが照明と床に敷く石集めに手間取りぎりぎりまで作業する。自分で紙を切ってフィルターにしたり手の空いているアーティストに車を出してもらったり、てんやわんやの末に終了。
結果的に今回の展示は自分にとってとても思い入れのあるものとなった。
8月にGCC入りして韓国の伝統的なお化けのキャラクター「トッケビ」を手がかりに地元の神話などリサーチを繰り返し、日本占領下の悲劇的な歴史やsihwa湖の再開発(埋め立て)にまつわる数々の逸話をふまえて壁画、小さな絵画数点、仙甘岩を切り崩した石、さらには大阜島を描いた韓国伝統のテーブルでインスタレーションを施す。
8月渡韓後すぐにGCCがsihwa湖の再開発関するリサーチのツアーバスを用意してくれたのだが、嬉しかったのはその主催者の方たちが来てくれたこと。
作品自体は白い壁に黒色の絵具のみの抽象的な表現で、むしろ怖いイメージでもあるにもかかわらず「この作品は島の状況、島の人たちの気持ちを的確に表現している。島の人たちが見たら元気づけられるのではないでしょうか」と喜んでくれたのは自信になったなあ。
今回はこの地に自分の意識を同化させるように集中して制作に取りかかった。
この島が抱えている問題、重い歴史、人々の思いを少しでも昇華できたらとトライしたつもりだ。日本の能舞台のように、人間の意識を誇張してその起伏を物語として描いて最後に昇華させる、そんな作品を作っていきたいと思っている。
オープニングは京畿道知事やらお偉いさんが大挙出席。なぜならこのグループ展は京畿道美術館オープン4周年、GCCオープン1周年のお祝いの一環でもあったから。セレモニー兼夕食会では外国人アーティストはお偉いさんの隣に座れとプッシュされ、なぜだか知事の隣の席に着席、これには参った。
夜は宴会。アメリカ人アーティストのマシューと激論?になる。
その後べろんべろんに酔っぱらってインターナショナル??(マシュー談)な踊りを踊り狂う。
最後は私に凄く懐いてくれていたレバノン人アーティストのジアード、ネイラとガシッとハグしてお別れ。
彼らは私の出発前にソウルに出てしまうのでしばし会う事はないのだ。
またいつか、世界中のどこかで。。。
これがレジデンスの切ないところですなあ。
食堂で踊り狂う酔っぱらいの輩たち。なぜこれがインターナショナルな踊りなのか??
マッコリで二日酔いだ~
展覧会情報はこちらから
http://gyeonggicreationcenter.org/