LED(10/3,4参照)とは電圧を加えることによって発光する半導体で、その高効率と高耐久性のため、既存の光源と置き変わりつつある。有機半導体(10/8参照)を用いたLEDはOLEDと呼ばれるが、薄くかつフレキシブルで、ディスプレイなどに活用されている。液晶に比べてコントラストが強く消費電力も少ない。Holst Centre社やimecなど積極的に開発を進めている会社もある。
アイオワ州立大学の研究グループは、光を放出する1マイクロメーターより細い有機ファイバーを作成することに成功した。この程度の細さのものが作成できたことによって、繊維の中に織り込むことが可能である。フレキシブルな光センサーやディスプレイを作成することが可能になると期待されている。自分が着ている袖の一部がiPADになるということになるかもしれない。
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このようなサイズの小さいLEDはナノテクノロジーではいろいろな用途がありそうだ。ラボオンチップ(lab-on-a-tip)と呼ばれるバイオデバイスがある。数ミリ程度の大きさのチップ上で微量の血液など液体の特性を種々の観点から調べる。液体が通るチャネルは通常リソグラフィ(10/24,11/3参照)によって作成する。種々の性質を同時に測定するため集積回路を組むことも出来る。有機発光ファイバーはラボオンチップに光源が必要な場合、最も適した光源であろう。
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