コピーセンター生川です。
先日、テレビを見ていたら芥川賞の発表で西村賢太という人が受賞したとニュースで見ました。その時のコメントが可笑しかったので「誰やねん、こいつ?」と気になったのでいろいろと調べてみたらここでは詳しくは触れませんが壮絶な生い立ちを過ごしその実体験を基に小説を書く「私小説家」ということでした。さっそく本を買い込み読んでみたのですが、港湾荷役として働く短い間での体験と友情を描いたという何てことのない内容ですが、何が面白いかというとその中に若者特有の孤独、焦燥感というものをうまく入り込ませ暗く、落ち込むよう様な内容に時折ユーモアを感じてしまうのです。母親に恫喝まがいの金の無心をし、チンピラ気取りのセリフには思わず笑いそうになります。いずれにしても先も中身も無い破滅的な姿にはペシミスティックな快感があります。