致知出版の読書案内の中で、藤尾秀昭=文 片岡鶴太郎=画 で8歳から97歳まで感動の声が続々・・・・「縁を生かす」は、すばらしく読み終わって、私も両眼から涙を流していました。等々 感動の本を久しぶりに読みました。
「心に響く小さな五つの物語」
「縁を生かす」
その先生が五年生の担任になった時、 一人服装が不潔でだらしなく、
どうしても好きになれない少年がいた。
中間記録に先生は、少年の悪いところばかりを記入するようになっていた。
ある時、少年の一年生からの記録が目にとまった。
「ほがらかで、友達が好きで、人にも親切。勉強もよく出来、将来が楽しみ」とある。
間違いだ。他の子の記録に違いない。 先生はそう思った。
二年生になると、
「母親が病気で世話をしなければならず、時々遅刻する」と書かれていた。
三年生では、
「母親の病気が悪くなり、疲れていて、教室で居眠りする」
三年生の後半の記録には、
「母親が死亡。希望を失い、悲しんでいる」とあり
四年生になると、
「父親は、生きる意欲を失い、アルコール依存症になり、子供に暴力をふるう」
先生の胸に激しい痛みが走った。
だめだと決めつけていた子が、突然深い悲しみを生き抜いている
生身の人間として、舘あらわれて来たのだ。
先生にとって、目が開かれた瞬間であった。
放課後、先生は少年にこえをかけた。
「先生は、夕方まで教室で仕事をするから、あなたも勉強していかない?
わからないところは、教えてあげるから」
少年は初めて笑顔をみせた。
それから毎日。 少年は教室の自分の机で予習復習を熱心に続けた。
授業で初めて少年が手を挙げた時、先生に大きな喜びがわきおこった。
少年は自信を持ち始めていた。
クリスマスの午後だった。少年が小さな包みを先生の胸におしつけてきた。
あとで開けてみると、香水の瓶だった。
無くなったお母さんが使っていたものに違いない。 「続く・・・・・・」
すばらしい感動の本でした。 続きを読みたい人は、会議室に置いておきますので、読んでください。 後藤 武