真説・弥勒浄土      

道すなわち真理の奇蹟

離苦求樂(苦を離れ楽を求める)その一

2023-10-07 19:45:30 | 離苦求樂(苦を離れ樂を求める)

苦とは、仏教で苦海のことを申します。

人はこの世に生れたその時から、苦海の中に投げ出されているのです。

そして、この苦海を泳ぎ回っているわけですが、いつまでも苦海に迷っていたのでは、極楽の境地を味わうことはできません。

お釈迦様は、苦海を娑婆世界(しゃばせかい)と申されました。

これは梵語(ぼんご:天竺〈てんじく〉の言葉)でございますが、中国語では、堪忍(かんにん)と申します。

要するに、この世とは、耐え忍んで行く所である、という意味です。

しかし、人々は、苦しみを厭(いと)い、楽しみを得ようとしています。

一般社会の人々の考える樂とは、好きなものを着て楽しむ、美味しいものを食べて楽しむ、立派な家に住んで楽しむことなどですが、その為に反って苦しみの原因を造っているのです。

我執是因、惑業是縁。=我執(がしつ)は是れ因なり、惑業(わくごう)は是れ縁なり。

我執とは、自分に執着することです。

これが因果の因となるのです。

そこに惑を生じ、それによって行われるものが、すべて業(ごう)です。

この惑・業の二つが縁になって、苦しみが生じてくるのです。

自在為我。=自在は我を為す。

般若心経の中に観自在菩薩という言葉がありますが、自らにある菩薩が本当の自分である。

本当の自分の中に苦しみがあるのではなく、苦しみは外部から来るのです。

又本当の我は、年齢によって変わるものではありません。

続く


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