日本には山岳信仰にまつわる様々な伝承があります。
山に写真を撮りに行くようになってから山岳信仰に興味がわき、図書館で栃木の山に関する
様々な伝承、言い伝えを調べるようになりました。
多くは山に入る人への自然への心構えや警告、戒めであったりするのですが、私のように単独で
奥地に入り込む者にとって、中にはゾクリと来るものもあります。
山の神様が女性である話は有名ですが、女神様はシカやイノシシ、クマなどの獣にに化け、
男が単独で入山すると、気づかれないようにこっそり後をつけます。
男が入山している間ずっとその素行を観察し続け、その人間性を見抜くのです。
やがて、男がお眼鏡に適うと確信した時、女神様は男の前に姿を現します。
女神様は男を山の中にある家に連れて行き、一夜を共に過ごします。
その家は普段、山行の人がどんなに探しても見つからないとの話です。
一夜明けた翌日、男は無事に下山し、里に帰るのですが…それからというもの完全に
山と女神様に魅入られてしまい、何をしていてもうわの空。
何も手につかず、山の事ばかり考えて気もそぞろ。
村人や妻子の制止も届かず、やがて男は引き寄せられるように再び山へと入って行きます。
そしてもう二度と、彼は里に戻る事はありません。いわゆる「神隠し」というやつです。
その後、男は女神の伴侶として山で生活し、生涯を過ごすのですが、月日が流れればやがて
年老いて寿命がきます。
男が天寿を全うした後、女神は再び新しい伴侶を探して山に現れます。
女神は年を追うことなく永遠に生き続けますが、寿命がある人間の男は代替わりしていくそうです…
今回の撮影地はいつもよりずっと奥地。
林道に車を止めてからケモノ道の笹をかきわけ1時間半。
その間、人とは誰も合わない深い渓谷でザックを下ろし、半パン、渓流シューズに履き替えて
流れに立ちこみながらの撮影です。
沢で冷やした飲み物と弁当をいただきながら、撮影に没頭する事6時間。
ふと気配を感じ、振り返ると笹の茂みからこちらを伺っているシカと目が合いました…
最近は山登り、沢登りの場数もそれなりに踏んで装備も充実して来たせいか、更に奥地に
撮影場所を求めつつあります…危険な兆候です。
山に魅入られて戻れなくなってしまわないよう、臆病さを忘れてはいけません。
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素敵な写真とマッチして話しに引き込まれる感じがしました。
これからも日光岩魚さんの写真を楽しみにしていますが、山に魅せられることなく無事お帰りくださいますよう
( ^_^)/~~~
この伝承、ゾクッと来るけどそこはかとなく悲哀を感じますね。
永遠に生きるより限られた命である方が幸せなのかもしれません。
山に魅せられて始めた渓谷写真ですが、魅入られてしまわないよう、最近はある人に頂いた手作りのお守りを身に付けています。
なかっぴさんも入山する時は気をつけてくださいね。
山登り、沢登りは体力的むりなので、日光岩魚さんの
写真を見て楽しんでいます。
13日に沼田から日光まで写真を撮りに行ってきました。
放流量30tの華厳の滝に遭遇し、虹の出ている写真がとれました(^^)/
じゃまた!
まいど!ご無沙汰してます。
この夏は奥日光にいらしてたんですね。
沼田から日光へ抜ける「日光ロマンチック街道」沿いは
風景が良く、車で走ると気持ちいいんですよね。
実は、この街道沿いの沢が、私の撮影ポイントのひとつでもあります。
華厳の滝はいい写真撮れましたか?
観瀑台から見る滝もすばらしいですが、エレベータで降りて下から見上げる華厳の滝もなかなかですよ。
今度いらっしゃる時はぜひ、お声がけください。
穴場の撮影ポイント教えますので。
日光ロマンチィク街道 今回初めて行きましたが、はまりました。紅葉の時期にまたいきたいです。
写真メールしときます。見てください。
行くときにご指導のほどお願いします。
じゃ!また
まいど!
返事が遅くなってしまいすみません。
写真ありがとうございました。
10月の紅葉シーズンは、登山の予定が沢山入ってしまい
お会いするのが難しくなるかもしれません。
某連山にはテント泊で縦走にも挑戦してきます。
今期はちょっと厳しいですが、いつかまたお越しの際には
ご連絡くださいね。