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商標の広場

弁理士の福島が商標のお話をします。

福島県の地理的表示について

2016-03-14 09:22:23 | 日記

福島県は、いかにんじん、ニシンの山椒[さんしょう]漬け、こづゆなどの伝統食が知られ、コメ、モモ、リンゴ、サヤインゲン、キュウリ、ナシなどの生産量は全国上位を占める。豊かな自然、歴史、風土に育まれた特産品が他県に比べ豊富だ。

福島県はブランド認証制度を設け産品の知名度向上、競争力強化を図ってきた。日本酒、牛肉、みそ、鶏肉、伝統工芸品、モモ(あかつき)、ヒラメ、会津身不知[みしらず]柿、あんぽ柿の9品目39商品を選定している。

県が独自に開発した新品種、天のつぶ(コメ)、会津のかおり(ソバ)、あづましずく(ブドウ)、ふくはる香(イチゴ)、ふくあかり(モモ)など38種類の農産物や伝統野菜も各地に存在する。「県を代表するブランドやイメージに統一感がない」などと指摘する声があるが、むしろ多彩な特産品が福島県の豊かさを象徴する特色である。

「地理的表示法」は国際的に広く認められる制度である。原産地呼称を保護するフランスのシャンパンやイタリアのパルマハムなどが知られる。県産品の海外展開には必要な取り組みとして、関係団体は果敢に挑戦する。

「地理的表示法」を生かした県産品の登録は、産地の活性化への弾みとなり、県産農林水産物の魅力と安全性を全国に発信する好機となるだろう。