特許や著作権などの知的財産について先進的な教育を進めている山口大学が9日、東京でシンポジウムを開き、これまでの取り組みの成果を紹介した。シンポジウムには全国の大学や教育関係機関、企業などの関係者が出席した。「知的財産」は発明者のための特許や著作権など、形のない財産を意味する。
山口大学では2013年度から全国の大学に先駆けて1年生全員に知的財産教育を必修化し、その後は選択科目で、より専門的な知識を身につけられるカリキュラムを導入している。また企業と開発した「研究ノート」も知的財産を守る取り組みとしてい評価を受けるなどしていて、去年7月には文部科学省から知的財産教育の拠点としての認定を受けた。
山口大学知的財産センターのリ・ヨンギョン准教授は『自分の専門性の部分の勉強は4年間できっちりしていく。学生にはそれプラス知財の意識を持った裾野人材として社会に出て活躍してもらえたら』と話していた。この日は、国の知的財産戦略の推進に取り組んでいる内閣官房の担当者も講演し、山口大学のようなモデル校が企業や自治体を牽引し、取り組みを横に広げていくことが大事だと説明していた。