旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

三陸海岸をゆく夏 八戸「陸奥八仙」

2021-07-17 | 日記・エッセイ・コラム

 リアス線から襷を受けて、八戸線(うみねこレール)でさらに北に向かう。
ステンレス製2両編成は、スカイブルーのラインを纏ってサイドには "うみねこ" のマーク。

駅前広場でJAWSが口を開けている鮫までは1時間20分ほど、全行程の8割を消化する。
鉄路は美しい海岸線をなぞったはずだが覚えはない。ほろ酔いでぐっすり昼寝したらしい。

鮫駅から10分ほど歩くと、次第に「ミャアミャア」という鳴声が大きくなってくる。
ウミネコの繁殖地「蕪島」は国の天然記念物、まるでヒッチコック映画の情景だ。

陸奥湊駅では "イサバのカッチャ" が出迎えてくれる。この素朴な市場の町のシンボルだ。
がらんとした午後の市場を抜け、新井田川べりに "陸奥男山" の八戸酒造を訪ねる。
延べ4日、三陸海岸の旅を終えたら、新幹線のシートで "陸奥八仙" 特別純米を開けよう。 

おわり

ジェラシー / 井上陽水 1981



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