リアス線から襷を受けて、八戸線(うみねこレール)でさらに北に向かう。
ステンレス製2両編成は、スカイブルーのラインを纏ってサイドには "うみねこ" のマーク。
駅前広場でJAWSが口を開けている鮫までは1時間20分ほど、全行程の8割を消化する。
鉄路は美しい海岸線をなぞったはずだが覚えはない。ほろ酔いでぐっすり昼寝したらしい。
鮫駅から10分ほど歩くと、次第に「ミャアミャア」という鳴声が大きくなってくる。
ウミネコの繁殖地「蕪島」は国の天然記念物、まるでヒッチコック映画の情景だ。
陸奥湊駅では "イサバのカッチャ" が出迎えてくれる。この素朴な市場の町のシンボルだ。
がらんとした午後の市場を抜け、新井田川べりに "陸奥男山" の八戸酒造を訪ねる。
延べ4日、三陸海岸の旅を終えたら、新幹線のシートで "陸奥八仙" 特別純米を開けよう。
おわり
ジェラシー / 井上陽水 1981