旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

「お好み酒蔵」看板娘のお奨めは "國菊" 甘木鉄道を完乗!

2017-05-27 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 年季の入った店構えに赤い提灯、漂ってくる焼物の匂い、通りまで溢れてくる語らい。
引戸を開けた瞬間、アウェイ感に打ちのめされそうな予感。20:00って佳境だしね。
週末はなぜか朝倉市甘木に降り立っている。

 

   甘木鉄道は国鉄民営化の前年、沿線市町とキリンビールが出資して開業。
JR鹿児島本線の基山駅を起点として甘木までの11駅を繋いでいる。
基山で福岡方面からの、小郡で福岡天神方面からの乗換客を拾ってレールバスは満員。
第三セクター鉄道の中では優等生の様だ。

 

レールバスは27分で甘木に終着する。
ホームの反対側に停車していたレールバスの国鉄急行型の塗装が懐かしい。
駅の案内板がJR九州と同じデザインなのは国鉄時代のままと云うことだろうか。

   夕闇の甘木駅を背に小さな町を酒肴を求めて彷徨う。
当たりをつけていた店のひとつ「お好み酒蔵」は昭和22年創業の老舗居酒屋。
引戸を開けると小上がりも含めて満員の盛況。
ひとりを告げると、女将さんがカウンターの常連さんの間に席を奨めてくれた。

先ずは沿線のキリンビール福岡工場に敬意を評して生ビールを呷る。
福岡らしい肴と云うことで「焼き明太子」を注文する。
周りカリカリ、中はレアが大将のこだわりだそうで、美味しい一品だ。

 

地元の「國菊」を奨めてくれたのは、カウンターに入って来た笑顔のステキな女性。
女将さんとの会話からすると、どうやらお嬢さんの様。さながら看板娘ってことですね。

 

以前で云う2級酒に当たるのだろうか、こうした酒を、まして常温で飲む機会は少ない。
でも、やや甘口の頑固な味は、この店の雰囲気や肴によく馴染んで旨い。
二品目も渋く「銀だらミリン」、当たりの一品だ。

   蛇足だけど、〆に「大将のチャポリタン」を注文する。
ちゃんぽんのナポリタン風ってことだろうけど、日本酒の〆には合わなかったかな。
看板娘に気持ちを残しつつ、ほろ酔いで甘木駅に戻る。明日は長崎本線で呑みます。

甘木鉄道(旧甘木線)  基山〜甘木   13.7km   完乗

The Stranger / Billy Joel 1977



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