Across The Universe

当ブログはフィクションであり、登場する人物・出来事等はすべて架空のものです。

瀬戸市内の車両(8) 名鉄ク2320形(運用終了)

2006年11月30日 | 鉄道関連
 ク2320形は瀬戸線が1500Vに昇圧される以前に走っていた車両です。昇圧は私が生まれる以前ですので、この電車が走っていた時代をリアルタイムでは知らないのですが、たまたま11年前に撮影した写真が出てきたので紹介することにしました。この車両は瀬戸線で運用を終了した後も全車廃車とはならずに一部の車両が揖斐線・谷汲線に転属しています。この写真は1995年5月に揖斐線の忠節駅で撮影したものです。この車両は1997年にモ780形が増備されたことにより全廃されました。
 この車両が誕生したのは1926年で、名鉄の前身である愛知電気鉄道(愛電)の特急・急行用として登場したそうです。当初はデハ3080形と名乗っていました。1935年に愛電は名古屋と岐阜を結んでいた名岐鉄道と合併し、名古屋鉄道が発足しました。この際に改番が行なわれモ3200形となりました。その後1964年に3730系に電装品を譲渡したため制御車となりク2320形に改番され、1965年に瀬戸線に転属しました。
 この車両は瀬戸線でも特急用として活躍し、一部の車両は白帯塗装に変更しミュージックホーンとパノラマカー風の逆さ富士形の行き先表示をつけて快走したそうです。しかし、1973年に2両が揖斐線・谷汲線に転属、1978年に1500V昇圧が行なわれたため完全に余剰となり多くの車両が廃車になりましたが、2両のみ揖斐線・谷汲線に転属して1997年まで活躍しました。写真のク2325は1973年に転属した車両のようです。

名曲・名盤紹介(1) チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35

2006年11月18日 | 名曲・名盤紹介
 ここで取り上げるまでもないほど有名な曲です。チャイコフスキーの曲では同じく超有名なピアノ協奏曲第1番と並んで人気がある曲で、「知らない」と思ってる人でも、第1楽章のメロディーはどこかで聴いたことがあるはず。ベートーヴェン、ブラームス、メンデルスゾーンのいわゆる三大ヴァイオリン協奏曲にこの曲を加えて四大ヴァイオリン協奏曲と称されることもあるほどの名作です(ちなみにこの4人ともニ長調で作曲しています)。当然、演奏機会も非常に多い作品で、ピアノ協奏曲に次いで多いと思います。
 このように大変人気のある曲ですが、当時の評判は非常に悪いものでした(チャイコフスキー作曲で現在名曲と呼ばれている曲はたいてい初演時酷評されていますが)。被献呈者のレオポルド・アウアーは「演奏不可能」として初演を拒絶したので、アドルフ・ブロズキーのソロ、ハンス・リヒター指揮、ウィーン・フィルの演奏で初演されましたが、指揮者も楽団員も作品を好まず全くの無理解のうちに演奏を行ない、独奏者も技術的に難があったため、その演奏はひどい有様であったそうです。したがって評判は最悪で、たとえば当時の高名な音楽評論家エドゥアルト・ハンスリックは「悪臭を放つ音楽」とまで酷評しています。
 しかし、ブロズキーはこうした酷評にめげずにこの作品の演奏を続けたため、徐々にこの作品の真価が理解されるようになり、後にアウアーも考え直しこの曲を演奏するようになりました。こうして現在では、四大協奏曲と呼ばれるまでに評価が高まっており、ヴァイオリニストにとってなくてはならない名作の一つとなっています。
 数え切れないほどのCDが出ているため、どれが一番名盤か判断するのは難しいと思いますが、私が所有しているのは以下の4つです。この中ではチョン・キョンファ盤がイチオシですね。(★は5段階で評価しています。あくまで私個人の感想ですのでご参考までに。)

ヴァイオリン:ワディム・レーピン、ワレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場管弦楽団 2002年録音 ★★★★
 ロシア的な重厚感というか嫌味たっぷりの圧倒的な熱演。ただ、個人的には「濃厚」という印象以外のものは受けませんでした。好き嫌いのはっきり分かれる演奏だと思います。まだ新しいので、入手は予約すれば大丈夫だと思います。
ヴァイオリン:諏訪内晶子、ドミトリー・キタエンコ指揮モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団 1990年録音 ★★★★
 諏訪内晶子が史上最年少でチャイコフスキー国際コンクールのヴァイオリン部門で優勝した際のガラ・コンサートです。18歳ということで、若さあふれるはつらつとした演奏ですが、どこかがまだ物足らない印象は受けます。廉価版で出ているので、入手は比較的容易です。
ヴァイオリン:チョン・キョンファ、シャルル・デュトワ指揮モントリオール交響楽団 1981年録音 ★★★★★
 韓国が生んだ初の世界的ヴァイオリニスト、チョン・キョンファのソロ。レーピン盤とは対照的にスマートな音色を聴かせてくれます。デュトワによる抑制を聞かせた伴奏も実に巧く、息の合ったアンサンブルになっています。4枚の中では文句なしにイチオシなのですが、この1981年録音盤はどうも廃盤になっているようで、入手は困難だと思います。
ヴァイオリン:五嶋みどり、クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1995年 ★★★
 世界的なヴァイオリニスト、五嶋みどりとアバド率いるベルリンフィルだけにたしかに技術的には極上なのですが、どこか物足らないというか、聴いた時に心を打つものが何もないような印象を受けます。アバドの伴奏に問題があるのか、録音が悪いのか…。実演だったらまた違う印象を受けるのでしょうが、CDを聴いた限りでは残念ながら期待はずれでした。このCDの入手は容易なようで、だいたいの店にはあると思います。

北海道の冬はあったかい

2006年11月12日 | 北海道関連
 きょう札幌で初雪があったそうですが、これは記録的に遅い初雪ではないでしょうか。温暖化が年々進んでいるとはいえ、平年では10月末に初雪があるのが普通です。私が住んでいた4年間でいちばん遅かったときでも11月初旬には降ってました。というわけでまだ降ってなかったのかというのが感想です。
 ちなみに2000年はたしか10月半ばに初雪があり、翌2001年に入ると連日最低気温が-15℃を下回る厳しい冬でした。2001年は初雪こそ11月4日と平年より遅かったけれどもとにかく雪の多い年で一晩で70センチ以上普通に積もるような年でした。2002年は初雪はたしか11月に入ってからで、積雪は少なかったものの真冬日が多くとにかく寒い冬でした。2003年は初雪こそ10月末だったものの、クリスマス頃まで市内にほとんど積雪がないというきわめて珍しい年でしたが、1月にその分ドカ雪があり最終的には平年並みの冬だったと記憶しています。
 札幌に住んでいたとき、内地の人からはよく「寒いでしょう」といわれたのですが、私はそれほど実感はありませんでした。たしかに真冬だと最低気温-10℃以下、最高気温も氷点下の真冬日が続くのですが、北海道の場合、室内に関しては内地の住宅よりもずっと暖かいと感じました。私が住んでいたマンションの場合、蓄熱式(中にレンガのような石が積まれてありそこに熱を蓄える)の暖房機が設置されており、蓄熱ボタンを常時「入」にしておけば、暖房を作動させなくても石に蓄えられた熱で室内が暖かくなるので、よほど寒い日でない限り暖房ボタンを作動させなくても十分に暖かく、朝寒くて起きられないといった経験をしたことはまったくありません。考えてみれば一日の大半は室内にいることのほうが多いのが普通ですから、私としては室内が暖かい北海道の冬のほうがよほどいいと感じました。
 ただし、夜寝る前に絶対に忘れてはならないのは水道の水抜きです。北海道の住宅だとどこでも水道に水抜き栓があり、そこに溜まった水を抜かないと翌朝水道が凍結して水が出ずに困ることになります。
 ちなみに私が北海道に住んでいて感じたのは、北海道の人は冬でもわりと薄着だということ。名古屋あたりとあまり変わりません。名古屋の人とは、「寒い」と考える気温がだいたい5~10℃程度低いようです。私も最初の年はGパンの下にズボン下を着けてましたが、だんだん向こうの気候に慣れてくると暑苦しくなり、次の年からは着用しなくなりました。そのうち「今日の最高気温は+1℃か。暖かいな~」という感覚になります。また、最初の年は凍結した道路で何度も滑って転ぶのですが、これもだんだんと慣れてきて、次の年からは氷の上を全力疾走しても平気になります。たださすがに、一部の札幌人のようにツルツルに凍った路面の上を自転車に乗るのは怖くてできませんが…。
 皆さんも北海道は真冬に行くと面白いですよ。真夏より観光客も少ないし、航空運賃なども安めです。