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ゲテモノ喰い

2007-08-24 | 

たまにテレビなんかで「世界のゲテモノ食いツアー」なんて番組がやっていて、
イモムシや猿の脳みそをごちそうにしている国を見ると、
食感や味覚の好みというものの形成過程というのは不思議だなあと思う。
いったいどういうプロセスを経て猿の脳みそを食べざるを得ない状況に陥ったのか
じつに興味深いところなのであるが、いずれにしても初めてこれらの珍味に
トライした人たちはエライと思う。
彼らの命をはったチャレンジ精神、はたまた絶体絶命の空腹感の上に
こんにちの私たちの食生活は成り立っていると思うと、
カニミソに初挑戦したおじさんと一献設けたい気持ちになる(ならないか)。

なぜ急にこんなことを書きたくなったかといえば、原田宗典氏の「大サービス」
を読んで、同じような感想が書かれていたのでついうれしくなった、
というそれだけの理由である。

寿司屋のカウンターに座ったりすると、必ず会話は
「こいつを初めて食べたやつは本当に馬鹿野郎だなあ!しかしエライぞ!」
というコメントに終始し、シャコやミル貝やウニやカニミソなんかが
次々にお腹の中におさまっていく。

イカにいたっては、「威嚇するつもりでスミ噴射を思いついたのに、スパゲティソース
なんかにされちゃって、おれってワタから足から体中が美味しくってニクいよう!」
と深海の中で自暴自棄になるイカくんが想像されたりしてせつなくなる。

納豆なんて腐っている上、異臭を放ち、糸まで引いたりするもんだから
外国人に「オー!ノー!」を両手で拒否されるのも無理はない。

しかし、甲殻類にしても両生類にしても昆虫にしても見た目は結構グロテスクで
食すのに勇気がいると思うが、何が美味しい、イケそうだ、というのは
本能的な嗅覚で判別するのが生物というものなんでしょうか。

食物連鎖のもとでは、あらゆる生物が生物を食べて生きているわけで、
人間以外は調理するわけでもなく、本能的にごちそうを嗅ぎ分けている。
生きとしいける生けるものに備わった能力なんですかねえ。

自分が食したものの中でもっともグロテスクなのは、せいぜい
イナゴ、蜂の子、ナマコくらいなもんでしょうか。
全身で「虫!」と主張しているものは、今となっては口にできなくなりました。。


CC読書日記

上述、原田宗典氏の「大サービス」は15年ほど前に書かれた彼のエッセイ集。
おしりフェチの私の心をくすぐる表紙のイメージ通り、
「ああ、原田(すっかり呼び捨て)っていいヤツだなあ!」と
なんとなくほのぼの笑えるエッセイ集である。