創造的深化

より納得のできる未来を、考えてみるには・・・

対幻想の変容

2015-11-25 15:07:23 | 対幻想
対幻想論の拡張
 吉本隆明が使い始めた対幻想の言葉の概念は、一対の男女の性の観念の世界を指し、本質は家族ということになる。しかし、対幻想は性に関わる全観念領域を対しようとすべきだといえる。例えば男女性がうしなわれた状況などは対幻想の解体と規定してしまうが、そうではなくて対幻想の変容ととらえるべきで、対幻想概念は意味を失ったり対幻想そのものの用語が解体したわけでもない。家族を核として考えてしまうと、現代の性の態様が総体として捉えられなくなってしまう。

宮沢賢治の無意識

2015-11-25 12:13:20 | 文学
宮沢賢治のコンプレックス
 検事の作品の登場人物の名前が外国人的であったり、また銀河鉄道のような宇宙的な発想の根拠には、土着性からの離脱の無意識が作用していたのではないかと考えられる。彼は、豪農の生まれですが移住者として近江から花巻に移り住んでいます。当時の豪農の移住者は先住の人たちからは、上辺はお付き合いはあったとしても「キツネ憑きの家だ」などと白い目で見られたり、排斥されたり沿引かな差別を受けています。そうした意識は単なる宗教意識からできなく、賢治の無意識に、土着性からの離脱が働いていたと考えるのが正しいだろうと思われます。

役にたちそうもないことに・・

2015-11-25 11:56:08 | 日記
役に立ちそうにないことな・・
大人になるほど合理的にならざるを得なくなる。特に、日本人は役に立たない無駄なことはやらず、金になることに先鋭化する。それは仕方がないのでしょうし、資本主義が高次化するほど、それを強いることになります。しかし、実は大事なのは、役に立つかどうかわからないことに熱心に取り組むことが何かを公正に生み出す可能性を持っている。例えばファーブルの昆虫記は、小さなフンコロガシの行動を熱心に観察している。こんなことをする日本人は、よほど生活環境でも整わない限りはできることでもないし、そうした志向性は存在していないかもしれない。人から見たら役に立たない、一見取るにも足りないつまらなそうな研究にも大きな可能性が秘められていることがあるんだという認識を、日本の文化から刈り取られなければ未来の可能性はある。安倍政権は、愚かにもこうした姿勢を完全に根絶やしにしようとしている。