創造的深化

より納得のできる未来を、考えてみるには・・・

日本の改革とは

2015-09-29 14:36:26 | 政治   
近代に入り、人間主義やヒューマニズム思想が資本主義の補完として、宗教の排除あるいは政治と宗教の分離を危惧し、モラルの解体を理解していた思想家たちはキリスト教の博愛主義と資本主義に基づく近代国家体制を同体化したといえる。資本主義経済の自己疎外は必ず人間そのものを見失い、機械の一部あるいは産業の一部と見ようとする傾向に拍車がかかる。これを否定するために自己疎外の揚棄として、人間回復思想が現れた。その一つがマルクスの共産主義でもある。こうして資本主義が必ず見失ってしまう人間重視、人間存置用の価値観を、ヨーロッパではヒューマニズム思想として重視した。18世紀以降の近代思想は自然主義、新しい自然観が構築され、ヘーゲルは人間が最上位で、自然の頂点に立つ意思を持つ絶対精神の人間以外は、従として考え自然を人間は支配するとしていた。この価値観をマルクスは転倒して、人間的自然主義を主張。自然と人間は疎外関係にあり、自然を人間的に加工し、人間的自然は自然を人間にとっての有機化すなわち、そのことが自身を非有機的尊大にするしかないという自然哲学を生み出した。しかし、同時に彼は人間的自然観を人間思想の重要な基礎に据えた。人間疎外を実態としては社会主義から共産主義へと移行していくイメージを描くとともに、そこに行きつく表裏としての倫理がかれの人間主義でもあった。モラルを失うと、例えば企業利益のためには軍事産業の不断の繁栄のために、持続する戦争を生み出さざるを得ず、政治と一体化した軍事産業は国民の命を犠牲にして当然だとなってしまう。このモラルが破戒した状態はアメリカにある。日本もそれを模倣しようとしている。人の命は最も大切だという価値観は、軍事産業にはすでに欠落している。それを国家が一体化して企業国家になれば、国の価値観には命を大切にするというモラルは消えてしまう。社会的弱者は助けるという慈愛あるいは博愛主義は失われ、社会保障費は取り壊してどんどん破壊することもいとわなくなる。これが安倍政権が平然と進めている企業優位の政治姿勢になってしまう。政治的社会性は、弱主切り捨て、命は軽視のモラルとして全体を覆うことにもなりかねない。これが人の生命はたいして価値はないという人名軽視と直結する自公政権の主義主張になってしまいます。
 つまりこれは、モラルを解体するかしないかの戦いでもあります。ヒューマニズム思想は弱体化していることは事実です。資本主義経済の悪い面は、企業利益優先にせざるを得ないままに突き進みますから、それを拒むとすれば新しい思想、社会主義や共産主義を超える思想を作る以外に方法はないということになります。
 資本主義が高次化して帝国主義という段階をレーニンは造語しましたが、国家の枠を超えてはいない。自国の産業を発展させるためのグローバル化は、旧態依然とした範疇を出ているものではない。多国籍企業も同様だ。空洞化とは、自国の労働者を使わずより安い賃金で働かせることのできる新興国へと企業進出する。つまり高額給与支払いの自国民よりは有利だとすれば、自国民労働者はこんどは職を失う。そこで新興国並みの低賃金でも雇える非正規労働者を中心に、残業代も企業負担だから支払わない、非正規雇用は企業には便利だから量産する。これを国が企業ぐるみで法制化してしまうと国家企業以外のなにものでもない。とんでもないことですよ、国民主権、主権在民で国を動かすべくであるのも関わらず、議会制民主主義も立憲主義も破壊してしまいます。そこで、市民革命をかつて歴史的に欧州で戦って勝ち取ってきた政治革命として、権力と戦うしかなくなります。非合法的な手段や方法で政権が露骨な圧政を現にやっています。放置すればアメリカ属国の独裁国家になりさがるでしょう。立ち上がらなければだめです。

自民党安倍政権が目指している日本破綻の構造

2015-09-28 10:31:01 | 政治   
自民党安倍政権が目指してる日本破綻の構造
アメリカの政策を模倣すると日本は破綻する。それを安倍晋三は、そのまま実行している。株主が巨額の利益を手にするよう、国民の税金をすべて投入して株価を吊り上げている。すると大きく株を持っている大手資本や海外の投資家に巨額の利益が流れ込む。同時に安倍政権は国民負担の消費税を課して、法人税を下げる。大手企業は数パーセントの法人税で利益を拡大し、巨額の役員報酬を手にする国内のわずか数%の一握りの富裕層が出現する。しかも企業利益は政治資金へと還元され、企業本位の政策が最優先で実行されていく。アメリカ同様に年収200万以下の非正規雇用を増やし、労働組合を排除することで企業本位の社会を生み出す。10年前には自分たちは中流だ思える家庭が9割を占めていた。しかし、いまや社会構造はその中菱層が中抜けしはじめ、まさに社会空洞化し、一握りの富者と、大多数の貧困家庭を作り出していく。こうして貧困層は経済的徴兵へと走らざるを得なくなるように追い込まれてしまう。軍事産業は武器の製造や輸出で利益を上げ、貧民化した大量の非正規雇用層が、自らの命を切り売りして経済的徴兵制として人殺し、あるいは死を代償とせざるを得なくなる。それがアメリカの模倣で生じた日本の産業構造となる。まさに我が国は属国どころか、アメリカのひとつの州として、その支配下に置かれる。これが安倍政権の身売り政策だ。

天皇制確立の起源

2015-09-26 15:01:46 | 政治   
天皇制確立の起源とは
 天皇制の神聖化はいつが起源か。中国から仏教が移入されたころ、インドのカスト制や強固な位階制が仏教と混然とした状態で流入した。それ以前は、地方豪族程度の共同体の長で、村民とは隔絶した中央権力や宗教的なカリスマを兼ね備えた絶対権力などではなかった。つまり、仏教伝来とそれだけではなく位階制や強固な階層制が一緒に入り込み、藤原氏を始めとし、次第に制度としてととのえられたのが天武天皇の頃だ。

古事記神話のパターン

2015-09-24 14:02:23 | 神話・説話
①天地初発神話
 宇宙に中心があり、天と地が漂っている状態から地の中心ができ、次第に広い野原のように広がっていくという概念は、北方大陸系の宇宙創造神話の影響がみられる。一方、男女神により「国生み」が行われ、住居・灌漑水・天候などを司る「神」、穀物、鉱物、舟などの天然自然を生み出す神話は南方系の神話の影響とみなされる。
②黄泉の国神話
 地上の国と地下の国があり、「死」を媒介にして行けるという想定は、さらに道を通過して行く空間的概念を導入している。これは、中国南方の道教神話に接続している。
③政治起源神話
 姉が天を司り、弟が罪を犯して、その罪を祭儀で祓い、弟は罰として地上へと追放される。また、女神を殺害すると五穀が体から生成する。その孫が一度地下に行き試練を経て、その後地上を治めるというものは南方系神話の影響といえる。
④海彼の神
 中間に海の彼方から来た「神」が国作りに力を貸し、やがて常世国に帰るという概念は南方系とマレイ・南中国的なものとの混合した神話の影響がみられる。
⑤国譲り神話
 地上を司る神と、天を司る神との間に争いが生じ、地上の神が国を譲り、天を司る神に命じられた神が統治する。

法人税のからくり

2015-09-22 16:06:19 | 政治   
法人税率のからくり
 法人税率は平均38%近い。しかし、これはあくまでも平均だ。この法人税は、じつに曲者。まさに不公平税制そのものだろう。大企業ほど政界との癒着が強い。その恩恵は税制優遇に反映している。
■税率の低いランキング
 1.三井住友FG         0.002 %
 2.ソフクバンク         0.003
 3.みずほFG          0.10
 4.三菱UFJ          0.31
 5.ファースト・リテイリング   6.92