近代に入り、人間主義やヒューマニズム思想が資本主義の補完として、宗教の排除あるいは政治と宗教の分離を危惧し、モラルの解体を理解していた思想家たちはキリスト教の博愛主義と資本主義に基づく近代国家体制を同体化したといえる。資本主義経済の自己疎外は必ず人間そのものを見失い、機械の一部あるいは産業の一部と見ようとする傾向に拍車がかかる。これを否定するために自己疎外の揚棄として、人間回復思想が現れた。その一つがマルクスの共産主義でもある。こうして資本主義が必ず見失ってしまう人間重視、人間存置用の価値観を、ヨーロッパではヒューマニズム思想として重視した。18世紀以降の近代思想は自然主義、新しい自然観が構築され、ヘーゲルは人間が最上位で、自然の頂点に立つ意思を持つ絶対精神の人間以外は、従として考え自然を人間は支配するとしていた。この価値観をマルクスは転倒して、人間的自然主義を主張。自然と人間は疎外関係にあり、自然を人間的に加工し、人間的自然は自然を人間にとっての有機化すなわち、そのことが自身を非有機的尊大にするしかないという自然哲学を生み出した。しかし、同時に彼は人間的自然観を人間思想の重要な基礎に据えた。人間疎外を実態としては社会主義から共産主義へと移行していくイメージを描くとともに、そこに行きつく表裏としての倫理がかれの人間主義でもあった。モラルを失うと、例えば企業利益のためには軍事産業の不断の繁栄のために、持続する戦争を生み出さざるを得ず、政治と一体化した軍事産業は国民の命を犠牲にして当然だとなってしまう。このモラルが破戒した状態はアメリカにある。日本もそれを模倣しようとしている。人の命は最も大切だという価値観は、軍事産業にはすでに欠落している。それを国家が一体化して企業国家になれば、国の価値観には命を大切にするというモラルは消えてしまう。社会的弱者は助けるという慈愛あるいは博愛主義は失われ、社会保障費は取り壊してどんどん破壊することもいとわなくなる。これが安倍政権が平然と進めている企業優位の政治姿勢になってしまう。政治的社会性は、弱主切り捨て、命は軽視のモラルとして全体を覆うことにもなりかねない。これが人の生命はたいして価値はないという人名軽視と直結する自公政権の主義主張になってしまいます。
つまりこれは、モラルを解体するかしないかの戦いでもあります。ヒューマニズム思想は弱体化していることは事実です。資本主義経済の悪い面は、企業利益優先にせざるを得ないままに突き進みますから、それを拒むとすれば新しい思想、社会主義や共産主義を超える思想を作る以外に方法はないということになります。
資本主義が高次化して帝国主義という段階をレーニンは造語しましたが、国家の枠を超えてはいない。自国の産業を発展させるためのグローバル化は、旧態依然とした範疇を出ているものではない。多国籍企業も同様だ。空洞化とは、自国の労働者を使わずより安い賃金で働かせることのできる新興国へと企業進出する。つまり高額給与支払いの自国民よりは有利だとすれば、自国民労働者はこんどは職を失う。そこで新興国並みの低賃金でも雇える非正規労働者を中心に、残業代も企業負担だから支払わない、非正規雇用は企業には便利だから量産する。これを国が企業ぐるみで法制化してしまうと国家企業以外のなにものでもない。とんでもないことですよ、国民主権、主権在民で国を動かすべくであるのも関わらず、議会制民主主義も立憲主義も破壊してしまいます。そこで、市民革命をかつて歴史的に欧州で戦って勝ち取ってきた政治革命として、権力と戦うしかなくなります。非合法的な手段や方法で政権が露骨な圧政を現にやっています。放置すればアメリカ属国の独裁国家になりさがるでしょう。立ち上がらなければだめです。
つまりこれは、モラルを解体するかしないかの戦いでもあります。ヒューマニズム思想は弱体化していることは事実です。資本主義経済の悪い面は、企業利益優先にせざるを得ないままに突き進みますから、それを拒むとすれば新しい思想、社会主義や共産主義を超える思想を作る以外に方法はないということになります。
資本主義が高次化して帝国主義という段階をレーニンは造語しましたが、国家の枠を超えてはいない。自国の産業を発展させるためのグローバル化は、旧態依然とした範疇を出ているものではない。多国籍企業も同様だ。空洞化とは、自国の労働者を使わずより安い賃金で働かせることのできる新興国へと企業進出する。つまり高額給与支払いの自国民よりは有利だとすれば、自国民労働者はこんどは職を失う。そこで新興国並みの低賃金でも雇える非正規労働者を中心に、残業代も企業負担だから支払わない、非正規雇用は企業には便利だから量産する。これを国が企業ぐるみで法制化してしまうと国家企業以外のなにものでもない。とんでもないことですよ、国民主権、主権在民で国を動かすべくであるのも関わらず、議会制民主主義も立憲主義も破壊してしまいます。そこで、市民革命をかつて歴史的に欧州で戦って勝ち取ってきた政治革命として、権力と戦うしかなくなります。非合法的な手段や方法で政権が露骨な圧政を現にやっています。放置すればアメリカ属国の独裁国家になりさがるでしょう。立ち上がらなければだめです。