フライトシミュレーターの世界

経済アナリスト藤原直哉の、趣味のフライトシミュレーターのページです。主にX-Plane、PSXを飛ばしています。

(Update 12/23/2019) X-Planeの着氷・積雪とその除去

2019-01-10 12:14:20 | 日記

X-Planeには着氷・積雪機能がついています。一定の条件下で飛行機は地上でも上空でも着氷し、時間とともに氷は厚くなり、飛行性能を劣化させ、計器の表示が狂い、やがて地上の場合は離陸ができなくなり、上空の場合は墜落します。

さらに地上の場合は雪も積もります。X-Planでは着氷も積雪もビジュアルでは表現されませんが、降雪の中にいればいるほど機体に雪が積もっていきます。当然機体は重くなります。

こうしたX-Planeのデフォルトの着氷・積雪機能をよりリアルにしたアイシング・シミュレーター(ver1.16)が公開されています。X-Plane11.30+用です。デフォルトより短時間で着氷が進みます。

一方、こうした着氷・積雪に対処すべく、X-Planeのデフォルトの機体には防氷・除氷機能がついています。ピトー管、エンジン、プロペラ、主翼、風防などへの着氷、積雪を防ぎ、また着氷や積雪を溶かして取り除く除氷の機能がついています。

実際にX-Plane11で試してみると、防氷・除氷装置をオンにしておけば上空では着氷は起きませんし、地上では着氷も積雪も起きません。すでに着氷あるいは積雪している場合は、防氷・除氷装置をオンにして完全に雪や氷が除去できるまで数分かかります。ただ、AOAセンサー、すなわち迎え角を測定するセンサーは防氷・除氷装置を入れてもすぐには氷が融けないようで、除氷後のAOAの数値はしばらく信用できません。

しかし実際には地上で機体全体の着氷・降雪を防氷・除氷装置だけで取り除くことは不可能ですし、機体への新たな着氷、積雪を防ぐことも不可能です。そこで除雪、除氷、防氷の処理を離陸前に行わなければなりません。この離陸前の除雪、除氷、防氷の処理をシミュレートするプラグインが公開されました。ユニバーサル・デアイシング・ツールです。これを使うには先に紹介したFlyWithLu(ver2.7.22)が必要です。

ではまず気温氷点下3.2度の激しい降雪と風の中に機体を駐機します。このプラグインを起動すると機体および各部位に氷や雪がどの程度積み上がっているかがわかります。あっという間に積み上がっていきます。

ではこの状態でピートー・ヒート、エンジンと翼の防氷装置をオンにします。

数分で氷や雪が減っていきますが、AOAだけは氷雪が除去されていないのがわかります。

では再びピート―・ヒート、エンジンと翼の防氷装置をオフにします。

風防の防氷装置はオンになっていますから、窓には氷雪が積み上がっていません。、しかし機体やエンジンや翼にはどんどん積み上がっていきます。この状態で離陸を試みると、動き出しても速度計は動かず、スロットルを全開にしてもエンジンの推力はあまり上がらず、操縦桿を引いても機体は上がりません。

ではAEW26という薬剤を散布します。氷雪を融かして取り除き、防氷剤を機体に散布します。この薬剤の場合、防氷はマイナス3度からマイナス8度の時に、中程度の氷雪だと35分間効き目があることが右側の表からわかります。処理が終わると有効時間のカウントダウンが始まります。35分から減り始めています。AOAも結局最後は除氷されます。

薬剤の有効時間内に離陸してみます。折からの強い向かい風で機体はっという間に離陸しました。離陸するとプラグインの表示は最初に戻ります。

実際に航空機の事故でも着氷による事故はよくあります。いろいろシミュレーションしてみると興味深いです。

(おわり) 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿