BLOG ㈱中元建築設計事務所

建築設計・監理、構造設計、耐震診断、補償コンサルタントの仕事をしております。

工損調査

2011年03月11日 | 補償業務
補償業務の中で、工損調査という業務が有ります。
土木工事や建築工事を行う現場の近隣の建物が、工事に起因する被害を受ける可能性があるため、工事の前と後の状態を調査し、その工事により新たに損傷が生じたかどうかを調査するものです。
少し前までは、建築工事に伴う工損調査の発注は有りませんでしたが(殆どが土木工事)、最近は建築の解体工事に伴う工損調査が発注されるようになりました。

地盤の悪いところでは、建物の解体工事による振動はかなりあるようで、能登半島地震の後の時は、「また地震かと思い、心配した。」などの声を聞きました。

また、よくある勘違いと言うか、先日も有った事なのですが、その建物の住人が「壁にひび割れが出来た」「階段の板に隙間が出来た」「外壁が割れた」など自ら撮った写真を見せて指摘するのですが、事前調査の写真を見せて、工事の前から有ったことを伝えると、納得して頂きました。
普段は、壁のひび割れ等をあまり気にかけていなかったのに、振動が起こると気になり出して、「こんな所にもひび割れが・・・。」と勘違いしたのだと思います。
これが、もし調査を行っていなければ、工事前から有ったことを証明出来ず、トラブルの原因になっていたかも知れません。

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