マロリーな日日(にちにち)

癒し系ソフト・ボトルメールの作者が、ガツガツ派では見えないゴロゴロ視点で、ビジネスの世界を観察していきます。

トホホな事業プラン #03・頭だけで考えている事業案

2008-09-08 00:28:50 | 新規事業
パターン1:
 『トホホな事業プラン #01』でも紹介した例ですが、社会人が新規事業を考える際、まず最初に、気まじめにSWOT分析をして、ついつい自社が勝つ、あるいは有利な方向の先に新規事業を求めてしまうパターンです。いわゆる、「べき論」ですね。
「当社にはこういう理念があり、これこれ、こういうアセットを保有しているので、××という新規事業をぜひやるべきです!」
 これ、プレゼンの時のトークならいいんですよ。提案の正当性を語っているだけなので。でも、企画発端時にとるべき考え方ではない。

 A.今後は高齢者が増えてくる→よしシニアビジネスで一儲けだ!
 B.一人暮らしの老母が入院したときはてんてこ舞いだったな→あれ、これってビジネスになるんじゃないか!?

 やっぱり、経験・思い・思想・志からスタートした方が強いです。
 ウルトラセブンとニセウルトラセブンの差となります。


パターン2:
 学生くんのプレゼンが始まる。
 「いい企画を考えました! これはボクたち学生を対象にし・・・云々」

 「なるほど、たしかになかなか面白そうだ。で、君の友だちは、このサービスを使うって言ってた?」
 「いえ、とくに聞いていません」

 新規事業の対象顧客が周囲にごちゃまんといるのに、もったいない・・・。
 ちょっとヒアリングすれば、企画は格段にブラッシュアップされるだけでなく、プレゼンの時にも例えば、80%の学生がこのサービスをぜひ使いたいと回答しました、なんて申し添えれば、説得力も格段に増すのに。

 自分の脳みそだけ、チームの意見だけでまとまった事業案は、「妄想」に過ぎません。ご注意ください。