マロリーな日日(にちにち)

癒し系ソフト・ボトルメールの作者が、ガツガツ派では見えないゴロゴロ視点で、ビジネスの世界を観察していきます。

アダルトショップの矛盾するメッセージ

2006-07-14 23:52:41 | biz basic
京都東山を散策中にこんな看板をかかげたアダルトショップがあった。
「お気軽にどうぞ」

ふと入口を見やると(他意はない・・・)そこには手書きでこんな注意書きがある。
「ひやかしの方、お断り」

不思議なメッセージである。
おそらく、「お気軽に」という赤い看板のおかげで、店内の入場者は増加したものの、思ったほど売上が伸びなかったのであろう。しかも、陳列棚は乱されるは、万引きが増えるは、常連さんは逆に入りづらくなるはで、困った店主が次に入口で掲げた手書きメッセージが、「ひやかし、お断り」なのではないかと勝手に推察。
気持ちはなんとなくわかる。
でも、こういう矛盾するメッセージを客にぶつけてはいけない。
客は混乱し、2つのメッセージそのものが弱まってしまう。

ビジネスの現場でも、「納期は遅れるな、でも残業は気をつけろ」とか、作業ミスは積極的に報告しろというので、報告するとそのミスについてすごく怒られるだけといったようなことはよく起きる。
アダルトショップと同様、相反するようなミッションは、メンバーや従業員にそのまま投げてはいけない。
矛盾なく、迷わない行動を支援するにはマネージメント側の下準備が必要である。

ひやかしのつもりで店内に入ってみたが、思わず買ってしまうような棚づくりや、
メンバーと議論され、周到に見積もられたスケジュールを作るのはマネージャーの仕事である。