久々に、感服した風俗の歴史分析だ。石井光太( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E4%BA%95%E5%85%89%E5%A4%AA )は初めて読んだ。
時代別の描写だが、中心となる人物、元祖の「愛本店」の愛田武から、カリスマホストの出現まで。法規制とそれをかいくぐるニュー・ホストの出現、歌舞伎町浄化作戦、リーマン・ショック、3.11地震、コロナ禍の社会変化、ホストクラブのメディア露出とSNS化、客層の女性大金持ちと、風俗嬢、援助交際、ホテトルへの変化など、多面的な切り口で分析している。
特に、感心したのが、経営手法で、固定賃金から歩合、そしてホストの暗い経歴を打破するための教育にまでの発展を分析している。
ホストクラブとはNo.1に贔屓がなるため、見返りのない賭けとしている。ホストもイケメン、喋り、武闘派など色々だ。特に、真也と清水香織(もと佐々木主浩の妻)の出会いなど小説のようだ。
ヤクザとのみかじめ料の付き合いや襲撃など、物騒だった歌舞伎町の歴史を想い出す。早慶戦の後の騒ぎも。
筆者の暖かいまなざしや教育での人材育成や職業の専門化への後押しを感じる。
圧巻の取材であり、必読の書だ、他の著作も読んでみよう