明源寺ブログ

浄土真宗本願寺派

地域で守る・・②

2013-05-10 23:33:01 | Weblog
「丈ヶ山」山麓の「山寺薬師」の境内は、カタクリの花が咲き乱れていました。

境内は、山野草の宝庫なのです。

車は、山を越えて大濁地区の集落に入ります。途中の峠付近は、棚田の荒廃が進んでいます。

峠付近は、未だに残雪があるのですから冬の厳しさが・・・・

しかし、北国に春を告げる白い「コブシの花」が満開を迎えていました。そういえば、恵信尼様の五輪塔も発見当時、コブシの木の下で発見されています。このような、コブシの大木であったのでしょうか?「あったのでしょうか?」とは、今は存在しないという事です。整備という名目で、切り倒してしまったのです。恵信尼様は、「コブシの花が」シンボルの筈では・・・・・・

実は、ここ大濁集落にも薬師さんの小堂が急斜面の上にあるのです。急斜面の階段をひたすら登ります。

まだまだ登ります。この急階段、よく整備されているのです。誰かが、掃き清めたような階段なのです。

そして、息があがる寸前にようやく小堂が見えてきました。

続く・・・




地域で守る

2013-05-10 22:18:30 | Weblog
今日の午後からは、雨です。人間とは、誠に勝手なもので暫く晴天が続きますと「待望久しき雨」となります。
さて、5月8日(水曜日)は晴天でした。そして、「山寺薬師」の年に一度の大祭の日。スカイブルーの空のもと、残雪多き妙高山が迎えてくれました。今年は、4月は寒い日が多く残雪が例年以上。

近くのサービスエリアに入れば、桜が満開の状態。

物静かな山里も、今日は「吹流し」が風に吹かれて・・・・

栄枯盛衰は世の習いとは言え、往時は「山寺三千坊」と唄われた「山寺」です。恵信尼公文書には、栗沢の信蓮房が「のずみと申す山寺に不断念仏はじめ候・・」(浄土真宗聖典註釈版826)と山寺が登場しています。しかし、今は「薬師三尊」の小堂と経蔵が残るのみ。しかも、地域の人の手厚い保護により守られている「山寺薬師」です。写真は、「山寺薬師」に至る210段の急階段

普段は静かな境内も、今日は大祭という事で大勢の地元の人が。

地元の婦人会の皆さんが、特製弁当を販売。これが、よく売れています。

名づけて、「てらの笹ずし」。

これが絶品の味なのです。三段重ねの押し寿司。その段重ねに、殺菌の効能を持つ笹の葉を使用したお寿司。聞けば、地元に伝わる保存食。美味とは、この事をいうのでしょう。

三段重ねである事が判ります。境目に笹の葉。

しかし、この地域も年々過疎化が進み、日本の源風景である美しい棚田も放置されるケースが目立ってきました。毎年、調査等で訪れていますが、もう留めようがない状態です。水の入った棚田は美しいです。

水のはった棚田にうつる残雪の山並み。まるで「さかさ冨士」を見ているようです。

続く・・・