松本さんの松本だより

松本市民となって、15年目。
すっかり「地域の人」を名乗りつつ、松本の風景をお伝えしています。

デーラボッチが?

2011年07月03日 | 日記
松本にある伝説には、デーラボッチという大男がいます。

デーラボッチという大男が、地面をならしたり、土を運んで歩きまわり
足跡が窪地になったり、水がたまって池や沼になりました。
松本平では西のアルプスを削って、東に運ぶ途中、あちこち土を落として
山になったり、草履の土がこぼれて丘ができたりしました。

というお話です。

松本は盆地です。
もとはいくつかの地盤が、地震によってぶつかり合ってできたアルプスの山より、
長年の侵食によって堆積した土砂が積もってできたのが松本平。
その上にある松本の市街地は、軟弱な地盤の上にできているのです。
いくつも断層があることもわかっています。
大きな地震がありましたが、
今回の松本の地震は、
いつおきてもおかしくないといわれている大地震の前兆か、
あるいはそのうちの一つだったのか。

  震災は忘れた頃にやってくる

子どもの頃に、鎌倉で震度5弱の地震は経験しています。
関東大震災もいつも頭のどこかににありました。
東北の地震からは少し遠い場所にいて、
忘れてはいけないよね、と思いながらも気が緩んでいた頃、本当にやってきた。


しばらくお休みしていたデーラボッチがお仕事始めちゃったのかしら~?


今回の地震で被害を受けたのは
耐震構造になっていない昔の建物の壁が崩れたり、
瓦屋根が落ちたりしたのが多かったようです。

古い街並み、古い建物、日本の風景を作ってきた瓦屋根の家

本来、日本の従来の木造軸組み構造は、免震構造だし、
昔からの建物は、その土地の気候風土に合わせて長年培われた知恵と工夫で造られていたものだったはず。

だけど、現在の設計基準では、そういうものは建てられないものになってしまっています。

耐震化や、防災のためにどんどん失われつつあるもの、
大切にしてきたものが、なくなってしまうのは残念です。


デーラボッチさん
お願いだから、何もしないで静かにしていてね。


アルプス公園には、『デーラボッチのあしあと』と言われる池があります。

デーラボッチは、アルプス公園内『山と自然博物館』にいます。
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/tiiki/sisetu/kanko/alps_park/annai/yamahaku/index.html

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