murota 雑記ブログ

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(歴史メモより) 注目された薩摩藩。

2018年04月27日 | 歴史メモ
 島津家といえば薩摩、薩摩といえば明治維新と西郷隆盛が連想される。戦国時代に、勇猛果敢さで、その名を轟かせた薩摩兵。その兵士たちを縦横無尽に指揮し、九州を制覇した島津四兄弟。外様大名の雄として、徳川幕府も一目置いた薩摩藩は幕府を倒し明治維新を成し遂げる。その礎を築いた薩摩の太守・島津義弘は、戦国大名・島津貴久の次男であった。豊臣秀吉の九州制覇の直後、長男の義久は出家・隠居を余儀なくされる。兄に代わって薩摩の太守となった次男の義弘は、武将・戦略家としても優れていたが、政治的な大局観と、屈従を拒む強烈な意志を併せ持っていた。家臣を大切にした彼を、家臣たちも強く慕い、彼の指揮の下、果敢に戦いへと身を投じた。大友宗麟との合戦(耳川の戦い)においては、義弘は6千対6万という圧倒的な戦力差をはね返し、薩摩島津の名を天下に轟かせた。義弘はまた、慶長の役の際には、味方の退却を援けるため、最後まで半島南端に留まり、勢いに乗って押し寄せる明の大軍を迎え撃ち、7千の兵で20万の明と朝鮮軍を徹底的に打ち破り、「石曼子」(シーマンズ)と恐れられた。 . . . 本文を読む

ダイバーシティー(多様性)の時代か。

2018年04月24日 | 通常メモ
 「飢饉」や「餓死」は、現代の日本では死語となりつつあるが、北朝鮮やアフリカでは珍しいことではない。地球上の人類の歴史は実に「飢え」との闘争史でもあった。人間の数を人口と呼ぶが、人は食べなければ生きていけない。日本の江戸時代、こんなことがあった。青木昆陽は徳川吉宗が見出した人物だが、吉宗は儒学者であった昆陽にオランダ語の習得を命じていたが、一方では甘藷(かんしょ)すなわちサツマイモの栽培も命じ、日本中に普及させた。琉球王国(今の沖縄県)や薩摩国(鹿児島県)は、東日本に比べれば温暖な気候で、「餓死」とは関係ないと思われるが、実は東日本で豊作の時に、この地方では餓死者が多く出ていた。米(稲)という作物は大量に水を必要とする。薩摩国は火山灰台地で保水力がなく、地味もよくない。かつて薩摩国は米など全くできず、餓死者の多い国だった。これを一変させたのが甘藷(かんしょ)すなわちサツマイモであった。そんなことを井沢元彦氏が「逆説の日本史」で書いていた。 . . . 本文を読む

歴史的な経済学者ケインズ、その興味深い裏面

2018年04月23日 | 通常メモ
 ジョン・メナード・ケインズ(1883~1946年)はイギリスの経済学者であり、通貨金融問題の権威で、ケインズ革命と呼ばれるほどの独創的な経済理論を形成している。主な著書は『雇用・利子および貨幣の一般理論』、若い頃、投資をして自分の全財産ばかりか、親兄弟から預かったおカネまで失う経験を経て、独自の株式投資理論を生み出したといわれる。 . . . 本文を読む

世界経済から見える歴史の視点

2018年04月09日 | 通常メモ
 2008年9月15日、米国の証券会社「リーマン・ブラザーズ」が経営破綻し、いわゆる「リーマン・ショック」がウオール街を混乱に落とし入れ、それが全世界の金融市場に広がった。これで米国ドルが国際基軸通貨としての地位から追放されるかと思いきや、実際の現象は、その逆だった。すなわち、「米ドルの入手」に全力をあげて努力しなければ、各国は自国の経済活動を維持できないという厳しい現実に直面した。リーマン・ショック後、「ドル高」が全世界の為替市場で発生したが、唯一の例外は日本の「円高」だった。そのように経済学者の斎藤精一郎氏が述べていた。 . . . 本文を読む

世界の食糧危機を見直す視点。

2018年04月07日 | 通常メモ
 夏井睦氏がその著「炭水化物が人類を滅ぼす」の中で書いている。牛肉も豚肉も鶏肉も、飼料はトウモロコシであり、どの家畜も穀物をエサに飼育されている。まさに人類の食を支えているのは穀物と言ってもよい。もちろん、穀物(コメ、ムギ、トウモロコシ)とは違う大豆食品、魚介類、野菜、果物も当然のごとく必要ではある。日本に必要な穀物はどこで作っているかといえば、コメだけが日本国産で、コムギもトウモロコシのほとんど全てを海外から輸入している。2011年の記録では、米国から320億トン、カナダから130億トン、オーストラリアから100億トン。つまり、アメリカやオーストラリアでとれたコムギで作ったパン、うどん、お菓子を食べ、アメリカでとれたトウモロコシをエサに飼育された牛、豚、鶏を食用にしている。米国の穀物生産の中心地は米国の中西部であり、オーストラリアは南東部が中心。これらの地域は世界の穀倉地帯と呼ばれるが、この穀倉地帯の先行きが不透明ともいわれる。理由は、窒素肥料による「緑の革命」の弊害、塩害、地下水の枯渇、といわれている。 . . . 本文を読む