murota 雑記ブログ

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プラトンの意外な出発点

2018年08月12日 | 通常メモ
 我々は、プラトンがイデアから出発していたと思いこんできた。また、ソクラテス以前のソフィストたちの議論を聞いて、すかさず師のソクラテスと共にその議論の場から脱出して、イデアの彼方から颯爽と降りてきたバットマンのような男と思ってきたがそうではなかったと、松岡正剛氏が述べている。更に、プラトンは「失望」から出発していたともいっている。すなわち、政治に失望し、ポリスに失望し、ソクラテスを理解しきれない自分に失望した。プラトンの出発は「負」からの出発だった。もともとプラトンはレスラーだった。イストミア祭の格闘技大会では2度の優勝を飾っている。勇躍、オリンピアの祭典にも出場したが、ここでは負けつづけた。だから「幅広い」というギリシア語の意味と響きをもつ「プラトーン」という名も、おそらくはリングネームだった。きっと肩幅でも広かったせいだろう。当時のアテナイの青少年たちがことごとく「体育の愛」に燃えていたこと、ふたつにはプラトンの名に由来する「プラトニック・ラブ」すなわち「普遍的少年愛」について考えたいならそれも見落とせないと。 . . . 本文を読む