murota 雑記ブログ

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島崎藤村と「夜明け前」の葛藤

2020年02月11日 | 通常メモ
 島崎藤村の『夜明け前』は長編小説で、第1部と第2部に分かれ、幕末維新の約30年の時代の流れを細部にわたって描く。「中央公論」に『夜明け前』の連載が始まったのが昭和4年、藤村が最晩年の56歳の時だ。昭和4年は前の年の金融恐慌に続いて満州事変が起こり、翌年には金輸出解禁に踏みきらざるをえなくなった年でもあり、ニューヨークでは世界大恐慌が始まった時だ。そんな時に島崎藤村は、王政復古を選んだ歴史の本質とは何なのかを問うている、そのように松岡正剛氏は述べている。 . . . 本文を読む

渋沢栄一、何が一番すごいのか。

2020年02月03日 | 通常メモ
 明治の著名な実業人のほとんどは財閥の一員か、あるいは自ら財閥を興した人間であるが、日本の実業王と称された渋沢栄一だけは、自ら財閥を作らず、その一員となることもなく、日本に銀行や企業活動を根付かせ、民間による国づくり、国を豊かにすることに心を砕いた。  1874年、現在の埼玉県深谷市で富農の家に生まれた渋沢は、若い頃から反骨精神が旺盛だった。武士というだけで威張り散らす連中への反感、またアヘン戦争をめぐる英国の清国に対する理不尽さを知り、渋沢は次第に尊皇攘夷思想を抱く。 . . . 本文を読む