2008年9月15日、米国の証券会社「リーマン・ブラザーズ」が経営破綻し、いわゆる「リーマン・ショック」がウオール街を混乱に落とし入れ、それが全世界の金融市場に広がった。これで米国ドルが国際基軸通貨としての地位から追放されるかと思いきや、実際の現象は、その逆だった。すなわち、「米ドルの入手」に全力をあげて努力しなければ、各国は自国の経済活動を維持できないという厳しい現実に直面した。リーマン・ショック後、「ドル高」が全世界の為替市場で発生したが、唯一の例外は日本の「円高」だった。そのように経済学者の斎藤精一郎氏が述べていた。
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