口は災いの"素"

音楽テクニカルライター布施雄一郎のポジティブなネガティブ語録/独り言編

New EWI4000s

2005-11-08 23:49:26 | 取材

2時就寝、7時30分起床。

14時から、先日の楽器フェアで発表されたばかりの
EWI4000sAKAI本社に伺って取材。

EWIっていうと、あのF-1テーマ曲としてお馴染みの
TRUTH(T-SQUARE)』のメロを吹いている、アレです。


AKAI EWI4000s


マニアックな話をすると、
当時のTRUTHのレコーディングでは
EWIではないウィンドシンセが使われていたようですが、

レコーディング直後から伊東たけし氏がEWIを使うようになって、
その後はライブを含めてTRUTHはEWIで演奏されているそうです。


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最新モデルEWI4000sは、これまで
コントローラー(いわゆる笛)+音源モジュールといったスタイルだったのに対して、
本体コントローラーに音源を内蔵!

バッテリー駆動も可能で、
これにギターなどで使うワイヤレスシステムを使えば、

サックスやクラリネットといった管楽器と同様に、
本体のみでフリーに演奏を楽しめます。

ある意味、当たり前の演奏スタイルなんですが、
これまでは、電源コードと音源モジュール用のコードが
コントローラーに接続された状態で演奏しなければいけなかったんですね。
しかもEWIを演奏するのに、
重たい音源モジュールまで持ち運ばねばなりませんでした。

これが、本体だけで手軽に持ち運べて
コードにしばられずに演奏できるようになったんですねぇ~。


一見、地味ながらも、これは重要な進化だと思います。


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実は今まで、EWIは、

「サックスやクラリネットなんかが吹けないとできない楽器」

と思ってたんですが、
いわゆるマウスピースのリード部分を口で振動させる方式ではなく、
基本的には単純に息を吹き込めばいいだけなので、
素人でもすぐに演奏できるんですね。

しかも、指使いは、
ノートキーを押さえて穴を塞ぐのではなく、
タッチセンサーで音程を変える方式になっているので、

小学校の縦笛の経験があれば、
誰でもすぐに演奏できる仕組みになっているんです。
それでいて、微妙なニュアンスまで表現できます。

つまり、


  素人が簡単に吹けて、
  なおかつプロのプレイに対応できるウィンド・シンセ。


EWIって、こんな楽器だったんですね。
恥ずかしながら、ちょっと目からウロコの1日でした。


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この記事は、今月末発売予定の、
ジャズライフ別冊『管楽器特集(仮称)』に掲載される予定です。
お楽しみに~。