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口は災いの"素"

音楽テクニカルライター布施雄一郎のポジティブなネガティブ語録/独り言編

9年前

2025-04-08 19:00:00 | YMO &more

Twitter(現X)で見かけた投稿。

ああ、そうなのか。もう9年前になるのか。もちろん僕は、必死にチケットをゲットして、この日のイベントを観に行っておりました。教授が主催した≪健康音楽≫の前夜祭として開催された、幸宏さんのトークライブ・イベント≪高橋幸宏の新世界~出張特別編~≫。

このイベントは"閉じた場"でのトークライブでした。いわゆる、ぶっちゃけトークも多々あり、SNSやネットに書いちゃダメ、っていう「ここだけの話」が満載な内容で。でも、その中でのお二方のやり取りをどうしても記録に残したく、幸宏さんサイド及び 教授サイドにご理解いただき、幸宏さんのプロ活動50周年アニヴァーサリー本 『LOVE TOGETHER YUKIHIRO TAKAHASHI 50TH ANNIVERSARY』(2022年9月21日発売)に、その一部を収録することができました。

いま読むとちょっとツラくもありますが、お二方の対話が50年後にも残ることを願って。
(なお、一緒に写真に納まっている細野さんはトークの後半、シークレット・ゲストとして特別出演されました)

◆『LOVE TOGETHER YUKIHIRO TAKAHASHI 50TH ANNIVERSARY』(Amazon)⇒ http://amzn.to/3qPek11

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ちなみに、終演後に撮られたこの写真の別バージョン(三浦憲治さん撮影)で、幸宏さんの帽子の上に豆粒のように写っているのが、僕です。自分にしかわからない、心の記念写真。


A DAY WITH RYUICHI SAKAMOTO

2025-04-02 20:00:00 | YMO &more

資生堂ギャラリーを出た後、次は銀座AKIO NAGASAWA Gallery Ginzaへ。写真家・田島一成さんの写真展≪A DAY WITH RYUICHI SAKAMOTO≫へ。

◆田島一成個展「A DAY WITH RYUICHI SAKAMOTO」 入場無料。4月12日まで。

実は先日、東京都現代美術館での教授展へ行った際、当初はその後に寄ろうと思っていたんですが、時間ぎりぎりまで教授展を堪能してしまったので、時間の関係で立ち寄ることができず。ただ、教授展のグッズ売場で、この写真展の作品を収録した田島さんの写真集が売られていたので、そこで写真だけを見て満足していたんです。でもやっぱり現物を見たくて、ギャラリーへ足を運びました。

30年前、1995年の教授。43歳。この頃の教授、やっぱり好きだなぁ。

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後日、気が付きましたが、サカナクションの新しいアーティスト写真も、撮影は田島一成さんなんですね。

Art Director 田中裕介
Photographer 田島一成
Stylist 三田真一
Hair & Make-up 根本亜沙美

そして調べたら、僕が好きな2018年(ベスト・アルバム『大魚図鑑』リリース時)の時も、田島さんだったようです。月イチくらいのペースで実家に帰っていた頃。その実家のテレビで、偶然にCMを見かけてスマホで撮った動画です。あれから、もう8年かぁ。……と、芋づる式にいろんなことを思い出したりして。

さらにどーでもいい話ですが。
いまの山口さんが44歳。さきの教授が43歳。自分もまだ20代の頃。
 
そうかぁ……と、独り感慨に耽りました。

音を視る 時を聴く

2025-03-27 23:00:00 | YMO &more

「じっくり観ると丸一日かかる」という話を耳にしていたので、丸一日空けられる日を待っていたら、開催期間も残りわずかに。ようやく行けそうな目途が立ったら、なんと日時指定ネット前売り券が完売(販売終了)に。最終日前日まで売ってるものだとばかり思ってました。

その一方で、思うところあって、行こうか行くまいか迷っていたのも、正直なところで。でも、やっぱり行っておかないと後悔しそうな気がしたので、満を持して本日、東京都現代美術館へ。

事前情報として、当日券を買うのに60~120分、買った後に入場まで30~60分ほどという話だったので、文庫本をもってオープン時間の10時に会場に到着。既に大勢の人が当日券売場に並んでいて、予想通りに120分待ち。チケットを買って、ここで一旦トイレに行ったり、館内グッズショップを軽く見たりと小休止して、再び入場列に並んで70分でいよいよ入場。ちょうど一冊読めました。

 

最初から分かっていたことですが、今回の展覧会は、教授が長年に渡っていろんなアーティストとコラボレーションして生み出したアート作品の集大成なので、教授の70年間を振り返ったり、偲んだりといった類のものではなく。

なので、自分の中にある「坂本龍一」という存在と対峙するというよりも、一般的な絵画や空間アートのように作品を楽しむという意味で、それぞれの展示を観て回りました。そうは言っても、まだ体験できていなかった《TIME TIME》(坂本龍一+高谷史郎 2024)や、一度観たいと思っていた《LIFE–fluid, invisible, inaudible…》(坂本龍一+高谷史郎 2007)を堪能できたのは嬉しかったし、以前は正直、あまり意味がわからずに何となく眺めてしまった《async–volume》(坂本龍一+Zakkubalan 2017)を、もう一度体験できたのはよかったな、と。

ただし、噂通りに全然時間が足りず、Ambient Kyoto 2023でじっくりと観た《async–immersion tokyo》(坂本龍一+高谷史郎 2024)と、ICCやソニービルでも体感した《センシング・ストリームズ 2024–不可視、不可聴 (MOT version)》(坂本龍一+真鍋大度 2024)は泣く泣くパスすることに。

こちらは、Ambient Kyoto 2023での《async–immersion tokyo》。

そして会場出口に設置された最後の展示《Music Plays Images X Images Play Music》(坂本龍一×岩井俊雄 1996–97/2024)を観た瞬間……やられました。思いっきり教授を感じてしまった。

楽曲もそうだし、しかも一番好きだった頃の教授の演奏だし、この《MPI×IPM》は、初演の1996年、ネット中継で実際に見ていたし。当時はまだISDNの時代で、でも自分の部屋(寮生活だった)はダイヤルアップだったので、ISDNが使える知人の部屋で、ほとんど動かない(リアルタイムにネットライブ中継を見るなんて、まだまだぜんぜん実用性のない時代でした)映像を食い入るように見てたんです。それを録画したVHS、まだ残ってます。

そんな思いで話は置いといても、MIDIデータに残された教授本人の演奏と、その演奏時の姿を収録した映像をホログラム的に再現した演出で、まさしく「坂本龍一」を感じたし、そうか、教授が作ったアートはそういうことだったのかと、すべての展示が自分の中で消化できた、そんな気持ちになりました。なお、ピアノから飛び出すような背景の光は、演奏データによりリアルタイム生成されています。最後の音が鳴った瞬間、目が開くような感覚になりました。

 

それともうひとつ、教授を感じたのが《坂本龍一 アーカイブ》。時間があれば、もっとひとつひとつをじっくりと眺めたかった。それでも、大満足。

そして最後、「外から見るだけでいいかな」と思っていた《LIFE–WELL TOKYO》霧の彫刻(坂本龍一+中谷芙二子+高谷史郎)の、この日の最後の回(17時20分)に参加できそうだったので、霧の世界を堪能。結局、18時過ぎまで会場にいました。

やっぱり、行ってよかったです。

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「アートな坂本龍一」は時間が足りないくらいに満喫した反動か、帰宅して日付が変わった3月28日は、深夜に「ポップでお茶目なキョージュ」を満喫することに。まず、これ。

教授の『Heartbeat』は、あんまり取り上げられないけど、とても好きだし、とにかくこのツアーはすごくカッコよかった。中でも「Tong Poo」のピアノ連弾は歴史的名演。

僕の中で「キョージュ」と言えば、アレかコレかソレかドレかの中に入る1曲。ボコーダー、特にローランドVP-330は、声の主によって、かなり音色が変わります。キュージュのボコーダーボイスって、本当に魅惑的。

音色と言えば、キョージュのProphet-5音色でめちゃくちゃ好きな曲のひとつが、アルバム『左うでの夢』収録の「Relâché」。今なら当たり前のサンプリング音(生音)が使われているのが当時は驚きで。そしてそして、幸宏さんのドラムが超カッコよすぎる!!!

フェアライトCMI(平たく言えば高性能サンプラー)を駆使した現代音楽的なこの曲を、バンド編成でポップに演奏しているのが最高(特にマヌ・カチェのドラムに驚愕)。当時、福岡の天神に徹夜で並んで国際センターのチケットを取ったのがなつかしい。演出もカッコよかった!

≪BEAUTYツアー≫も大好きなライブのひとつ。当時のカメラの性能の問題だと思うんですが、実際はとてもきれいな映像(スライド)がステージ後方に映し出されていて。それが見れないのが残念ですが、中でも「OKINAWA SONG」が大好きで。グルーヴも、キョージュの表情も。

まだまだアレコレありますが、そろそろ眠くなってきたので。何だかんだ言って、お三方のわちゃわちゃした雰囲気が、何よりも大好きでした。まさか40年後、「胸キュン」がYMOの代表曲になるなんて、当時は思いもしなかったけど(苦笑)。

最後に、クールなカッコいい教授を。

 

 


CLUB THE BEE

2025-03-07 23:00:00 | YMO &more
YMOの通称"赤い人民服"お披露目ライブとなった、ファンの間では有名なYMO六本木THE BEE公演(1979年6月18日)。今日、そこを通りかかったら、そのTHE BEE跡地のゲッツビルが解体されていました。入口の扉だけはずっと残ってたんだけどな。また聖地のひとつが無くなっちゃった。
 
1枚目の写真はTHE BEE公演のカットが使われたキーボードマガジン1980年6月号の表紙、2枚目は今日の同場所、3枚目の扉の写真は昨年4月に撮影した当時と変わらぬTHE BEEの扉、そして4枚目はセブンティーン1979年7月10日号の記事。
 

Everyday Life

2024-06-09 23:00:00 | YMO &more

幸宏さんの72回目の誕生日となる6月6日に開幕し、9日に閉幕した<YUKIHIRO TAKAHASHI COLLECTION Everyday Life>。


今年3月18日に行われた最初のブレスト・ミーティングから参加させていただき、エキシビジョンでは、バイオグラフィをはじめとする展示テキスト(ファッション&釣りコーナーを除く)と、グッズ販売された詞集『できるだけいつものように』の編集、ご来場者へのお土産本『YUKIHIRO TAKAHASHI SOLO CONCERTS COLLECTION』のデータ整理&執筆を担当しました。


(以上、アートワークは寺井恵司氏)

 


(アートワークは大久保浩一氏)

 

 

イントロダクションのテキストには、幸宏さんの無二の親友である教授が作曲したあの曲で、幸宏さんがしたためた歌詞のワンフレーズを、少し形を変えて織り込みながら。幸宏さんのエキシビジョンではありますが、こっそりと、教授へのリスペクトも込めて。

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展示企画では、いちファンとしての超個人的な希望として、


「クリックと幸宏さんのドラム、それと歌だけ聴きたい!!!」


……と提案したところ、プロフェッショナルな実行委員のみなさんが実現してくださいました。

ただ正直、ここまで多くのみなさんが興味をもってくださるとはまったく想定しておらず、連日、長蛇の列でお待ちいただく事態となってしまったことが、本当に心苦しく……嬉しい反面、読みが甘すぎたと反省しております。


それでも、みなさん大人の対応で、寛大な心で振る舞ってくださって、本当に感謝感謝です。満足いかなかった点もあったと思いますが、本当にありがとうございました。

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個人的には、33年前に地元レコード店に頼み込んでもらった、店頭で雨に濡れてたポスターをこの場に展示いただいたことが、とても感慨深く(だから少し汚れててごめんなさい)。こんな感じで、いくつか私物も提供し、展示していただきました。

 


いやぁ、本格的に作業がスタートした4月中旬からは、本当に大変でした。期間中も最終日の朝まで、連日朝5時起きで当日夜に行われるトークライブの台本を書いたりして……もう本当にすべてギリギリな感じで(苦笑)。それでも、とにもかくにも、無事に4日間を終えられてよかったです(無事だったかどうかは、わかりませんが)。


 

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せっかくなので、そのほかの展示風景をいくつか。

 

 

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そして最後に。何よりも、現場におけるヒンツミュージック佐藤雅和氏のご尽力と心強いバックアップに深謝いたします。


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閉会後は、幸宏さんに見守られての撤収作業。
もうちょっとちゃんとしたエキシビジョン後記は、また後日、いつの日か。

じゃあ、また来年。その日は、また、みんなでね。

 

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幸宏さんエキシビジョン開催を記念して、幸宏さん縁の地を記した『YT66 Map』、いわゆる聖地巡礼マップ(β版/都内近郊)を公開しています。今後もアップデート予定ですので「ここも入れて」「ここ違うよ」というのがあればお知らせください。

なお、個人的にちまちま調べてきたものですので、そのあたり、穏やかな心持ちでご覧いただけると幸いです。

>>> YT66 Map