日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

本日の晩酌 - 月肴

2020-06-05 21:32:28 | 居酒屋
再び月夜となりました。天気予報が的中するなら、満月に最も近いのは今夜です。ならばここしかありません。「月肴」が17日ぶりの登場です。
前日までの予約制に変わったのは既報の通りです。つまり、昨日手配をした時点では、今夜も月夜になるかどうかが何ともいえませんでした。その状況で手配するのはある種の賭けでもあったわけなのですが、その勝ち負けを抜きにしても、再度注文してよかったと思える発見がありました。
まず気付いたのは、献立がすっかり夏らしくなったということです。定番の一つだった山菜のメンチカツは苦瓜のそれに変わりました。ゼリー寄せはトウモロコシ、オクラと枝豆を合わせたものです。沢蟹、万願寺から鱧に至るまで、あらゆるものが夏らしく、春の名残を感じるものは万願寺に添えられた木の芽だけでした。ただし、前回からの間隔がとりわけ空いたということではありません。立夏から一月近くが経ち、いよいよ夏らしくなってくるのがこの時期ということなのでしょう。去年京都を訪ねたときも、夏らしくなった品書きに、季節の移り変わりをしみじみ実感させられたものです。あのときの出来事が甦る一幕でした。
もう一つ気付いたことがあります。見映え、現代流にいうなら「インスタ映え」することです。当店の盛り合わせの圧倒的な品数と物量感を、かねがね絶賛してきましたが、改めて数えてみると、「あい田」のそれと比べても品数が決定的に違うわけではありません。何が違うかといえば彩りと全体の配置なのです。ただ詰め込むだけでなく、大ぶりで見映えするものと、彩りのあるものを効果的に配置していくのが特徴で、本日の献立でいえばメンチカツ、唐揚げ、鱧、出汁巻が前者、残りが後者に属します。その結果、四角い折があたかも一枚の絵のように見えるという仕掛けです。

和酒 月肴
東京都新宿区舟町5-25 TSI FUNAMACHI1F
03-5919-6697
1800PM-2400PM(LO)
日祝日定休

苦瓜メンチカツ
トウモロコシ・おくら・枝豆のゼリー寄せ
沢ガニ唐揚げ
焼き万願寺しらす和え
手羽元唐揚げ
鱧湯引き
出汁巻玉子
パプリカ
ズッキーニ
ほおずき
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