無粋

空の青さは上を行き、なおかつそれほど暑くもなく、昨日以上の花見日和でした。しかるにそれを台無しにする出来事がありました。何機ものヘリコプターが飛来して騒音を撒き散らしたのです。九時過ぎには飛び去って、短い時間ながらも平静を取り戻したのがせめてもの救いではありましたが、高遠の遊覧ヘリを彷彿させる無粋さには辟易させられました。
何事かとまず思い、しばらくしてから気付いたのは、やんごとなき御方が訪沖するという話です。警備のために飛ばしたとすれば、まあ仕方のないことともいえ、なおかつ今日限りで終わるということでもあります。そうであってほしいと願っている次第です。
一悶着はありながらも、桜は引き続き満開です。早咲きの木が少しずつ散り始める中、今なお五分咲きの木もわずかにあり、今週末も十分花見ができそうな見通しになってきました。もちろん盛りは過ぎるものの、人出が減る効果がそれ以上に大きいのは経験上分かっています。行き交う人の姿もまばらな早朝の石畳に、花びらが雪のように積もった様子もよいものです。京都は見送る方向に傾いてきました。