日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

未踏の地

2018-03-09 22:24:14 | 旅日記
北陸への旅が思わぬ展開をたどりつつあります。今週末で終わりにするつもりが、さらなる拡大策が浮上してきました。
先月末に出発した時点では、飛騨を通って福井へ行くことしか念頭にありませんでした。その福井を先週末に訪ねた後、金沢に車を置いて戻ってはきたものの、それは直帰するのが大変という理由からです。今週末の活動は、おまけといってもよい位置付けでした。しかるに一週延ばそうと唐突に思い立ったのは、能登へ行くという着想を得たからに他なりません。
北陸に散々通っておきながら、盲点ともいえる地域が能登半島です。blog開設後は半島の付け根を申し訳程度に走ったことがあるに過ぎず、それも八年前のことでした。旧国名でいえば、離島の佐渡、壱岐、対馬以上に無沙汰している、本土の中では訪ねた回数が最も少ない地域の一つです。奥能登にいたっては遠い昔に列車で一度訪ねただけに過ぎず、ほぼ未踏の地といっても過言ではありません。
このようなことになったのは、半島があまりに長すぎるという事情によるところが大です。佐渡を一周するのに延べ三日かかったことを考えても、能登なら最低四日は要るでしょう。二日ずつに分けるとしても、北陸までの往復に実質二日費やすことを考えると、四日以上の活動を複数回続けなければ回りきれないことになります。能登だけのためにそれだけの日数を費やすことは難しく、それが今まで敬遠してきた理由に他なりません。しかし、車を金沢に置いてきた今回、もう一度車を置いて帰ることにすれば、今週末の二日を能登に注ぎ込むことができます。しかも翌週末は飛び石の五連休となるため、足りない分はそこで取り返せるという寸法です。

もし実現すれば、ほぼ一月にわたって北陸を旅することになります。輪島まで往復しても200km以上、半島の先端まで往復すると300kmにはなるため、帰着までの間に通算20万kmを突破することも確定的です。春分からの五日間で九州へ行き、それに先立つ今週末は信州、来週末は会津に行くというのが元々の構想でしたが、仮にそうしたところで多かれ少なかれ焼き直しにならざるを得ません。今しかできない方を選ぶという行動基準からしても、「迷ったら買え」の経験則からしても、ここは能登へ行くべきところと考え始めた次第です。
車を引き取って帰るつもりが、これで再び面白くなってきました。節目を飾るにふさわしい盛大な活動になるかもしれません。
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