日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

四谷赤坂麹町 - まるしげ夢葉家

2016-06-30 22:08:42 | 居酒屋
先週満席であえなく振られた「まるしげ」に、性懲りもなく戻ってきました。平日に呑んで帰る習慣が廃れて以来、かつては赤坂で最も愛用したこの店とも縁遠くなり、昨秋以来10ヶ月近い間を置いての再訪です。
9時過ぎで振られた前回の教訓から、今回は10時を少し回ったところで乗り込むと、自分と入れ替わりに二人組の先客が階段を下りてくるところでした。そして店内に入ると、カウンターの一角に二つだけ空席が。おそらく先ほどすれ違った二人組がいた席でしょう。つまり、10時ちょうどを狙っても返り討ちに遭った可能性が高いわけです。その後次第にお客が引けてきたことを考えると、9時ではまず無理、10時でも微妙、10時半ならどうにかといったところなのでしょうか。この傾向には昔も今も変わりがないようです。

今回は髭面の店主のまめまめしさについて語ってみたいと思います。昼休みに通りがかると、店はいつも明かりがついています。つまり、遅くともその時間から仕込みが始まっているということです。仕入も自らするのであれば、始業はさらに早いのでしょう。午前二時に店を閉め、片付けを済ませてから帰ることを考えると、週に一度の定休日以外、一日のほぼ全てを店に注ぎ込んでいることになります。個人経営、家族経営の店はともかく、数十席規模の大店を自ら仕切り、仕込みから閉店まで働き通しの店主となると、自分の知る中では会津若松の「籠太」、長岡の「魚仙」あたりしか思いつきません。
もう一つまめまめしさを感じるのは、こちらがいつ行っても常連客のように迎えてくれることです。初期こそ足繁く通ったとはいえ、最盛期でも月に一度以上の頻度で通ったことはありません。近年に至っては、上記の通り年に一度か二度がせいぜいです。夕方から深夜まで常時賑わい、その間無数のお客が出入りするにもかかわらず、取るに足らない客の顔まで覚えているのは大したものだと思います。それらを含めて店主の真摯な姿勢には敬服するほかなく、通えば通うほど愛着の湧く名店です。

まるしげ夢葉家
東京都港区赤坂2-14-8 山口ビル2F
03-3224-1810
平日 1700PM-100AM(LO)
金曜・祝前日1700PM-300AM(LO)
土曜 1900PM-2200PM(LO)
日祝日定休

八幡・不二才
お通し(生しらす沖漬け)
かつをたたき
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