日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

二度あることは三度ある

2016-06-12 22:33:15 | 旅日記
土曜はおおむね晴れ、日曜も時折薄日が差すそれなりの天候ではありましたが、梅雨特有の蒸し暑さはいかんともしがたく、散らかり放題だった自室を片付けて今週末は終了と相成りました。
初めて高遠に行ったときの入園券が出てきたということは、物によっては10年以上放置されていたということに他なりません。見かけ上はこれまでと比べても五十歩百歩とはいえ、万年雪のごとく積もっていた物共を最低限とはいえ整理し、どこに何があるのか一応分かるようになっただけでもましではあります。これで多少なりとも溜飲が下がったような気分です。

ちなみに公式ライバル達の「46時間TV」なるものを視聴しながらの作業でした。公演が延期になった穴埋めという名目で、初めて制作されたのが2月の下旬、それから4ヶ月に満たない間合いでの第二弾です。その名の通り46時間にわたって全国各地を中継で結ぶ、元祖「24時間テレビ」も顔負けの超大作だっただけに、後にも先にも一回限りの祭りだろうとそのときは思ったのですが。
中継が大幅に縮小されるなど、予算が縮減された様子はありありと窺われました。それに応じて視聴者数も半分ほどに減ったでしょうか。それにもかかわらず物足りなさを感じなかったのは、初回の流れを踏襲しつつも適度に趣向を変えた内容に加え、見所とそれほどでもない場面を織り交ぜ強弱をつけることで、疲れも飽きさせもしないような工夫がなされていたからでしょう。初回の教訓が生かされているという印象を受けました。
そもそも、金をかければかけるほどよいものができるというわけではありません。巨額の資金が飛び交う本家の「総選挙」とは一線を画す、文化祭然とした雰囲気が初回から引き継がれ、むしろ昇華されている感さえあったのは天晴れでした。日頃は一部の主力に露出が集中しがちな中、全員が等しく脚光を浴びるように配慮されているところにも、現場の良心というものが感じられました。地上波に比べて製作費が限られる、しかし自由度では勝るWeb配信のよさが、遺憾なく発揮されたという印象です。握手を餌に本来無用なものを売る商法については、依然として感心しないところであり、それが手放しで賞賛できない理由の一つではありますが、今回に関する限りは脱帽というのが率直な感想であります。
仏が去り、聖母も間もなく去って、惜別一色だった半年が過ぎると、その後には三年ぶりの新加入が控えています。一年強にわたりほぼ不動だった面子も様変わりするわけで、これを節目に切り上げれば有終の美ではあるのでしょう。しかしその一方で浮かぶのは、「二度あることは三度ある」の諺です。新譜の発売を大義名分にした第二弾ではありましたが、間近に迫った本家の「総選挙」に対抗するという目論見があったのかもしれません。そうだとすれば諺通りになる可能性は少なからずあります。まずは来年の初夏に注目です。
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